GOOD DESIGN AWARD

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2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
託児所併設型カフェ [いわき市大工町プロジェクト 託児サービス付きサンドウィッチカフェ「ichi」]
事業主体名
株式会社Rinen
分類
地域・コミュニティづくり
受賞企業
株式会社Rinen (福島県)
株式会社コスモスモア (東京都)
受賞番号
18G161253
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

いわき駅前の中心市街地を復活させるプロジェクトの一環として、衰退エリアである大工町に複合施設「託児サービス付きカフェichi」を空き店舗をリノベーションし作りだした。サンドウィッチカフェ、ものづくり工房、レンタル会議室、託児所という4つの機能を設け、子育て中の女性の潜在的なニーズに応えるサービスを提供し、当カフェを起点とした地域全体の活性化を目指す。 本プロジェクトは、衰退エリアの資産(歴史や文化、遊休資産)と未来を担う次世代(女性や子育て、ものづくり)の新旧2つのコンテンツを掛け合わせ、経済合理性も兼ね備えた形でエリアをリノベーションしていく、まちの再生プロセスのデザインである。

プロデューサー

株式会社Rinen 松本麻衣子+特定非営利活動法人TATAKIAGE Japan 松本丈

ディレクター

株式会社コスモスモア 大野竜太

デザイナー

株式会社コスモスモア 小川将克+株式会社シーエーコマンドジー

株式会社コスモスモア 小川将克

詳細情報

http://ichiiwaki.jp

利用開始
2017年9月20日
販売地域

日本国内向け

設置場所

福島県いわき市平字大工町11-1

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

子育てと働くをつなげる。地域と女性がつながる。わたしが一歩踏み出す場所。

背景

総務省の調査によると出産・育児が女性の退職理由の第一位である。いわき市の特徴として出生率が高い一方で乳幼児保育実施率がかなり低く、子育て世代が働く機会を削いでいる現状がある。女性は仕事を辞めて家で子育てに専念するのが望ましい、という地方の旧態依然の風潮の表れとも読み取れ、孤独に育児をしている女性が多い傾向が浮かび上がった。そこで子供を預けて働いたり自分の時間を持てたりするよう環境を整備すれば女性の社会進出につながるはずだと仮定し、まちに人々が集まるきっかけになる場所の構築を目指して本プロジェクトを構想した。また、大工や職人の町として栄えた土壌を活かして「つくるまち大工町」としてリブランディングしていることと、隣の公園でモノづくりをテーマにしたイベントが定期的に開催されていること、さらにハンドメイドに興味がある女性の層が厚いことが相まってものづくり工房を併設する発想に至った。

デザイナーの想い

被災者の受け入れによる人口増加に対して人通りが増えないいわき駅前に人の流れを取り戻そうと始まった本プロジェクトでは、歩行者が気軽に立ち寄れるように地域に開かれた空間を構想した。既存の建物のリノベーションという点とコストの面でデザインに制約はあったものの、内装に柔軟性を持たせることで開放的な場となった。カフェスペースにはグループでもおひとり様でも楽しめるよう様々な種類の家具を設置。自然素材を活かし誰でも入りやすい優しい色合いを意識した。UVプリンターを設置した工房のほか、オリジナル作品を展示販売できるスペースをエントランス脇に設け、気軽にものづくりに触れられるよう動線にも配慮した。託児スペースの扉にガラス窓を設けることで隣の部屋とのつながりを作り、子どもの気配を感じやすいつくりにした。個室の授乳室やお昼寝スペースも完備し、生後3か月の乳幼児から大人まで安心して一緒に使える空間にした。

仕様

鉄骨造、地上1階、建築面積:127.82㎡ キャパシティ:カフェ21名、託児10名、会議室6名

どこで購入できるか、
どこで見られるか

福島県いわき市平字大工町11-1
託児サービス付きサンドウィッチカフェ「ichi」

審査委員の評価

子育て中のお母さんが働きやすい環境と助け合えるコミュニティを作ることを目的とした複合的な機能を持つ場づくりのケーススタディとして、このプロジェクトは高く評価された。施設のプログラムとしても、ユーザーの目的に適った機能がコンパクトに無理なくまとめられている。このプロジェクトのように東日本大震災以降、特に福島県から社会実験的かつ具体的なプロジェクトが数多く生まれているのは興味深い。痛みを乗り越えて、あるいは痛みを抱えながら、次の社会を考え直す機運が、否応無く高まる場があるのだろう。

担当審査委員| 岩佐 十良   伊藤 香織   太刀川 英輔   並河 進   服部 滋樹  

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