GOOD DESIGN AWARD

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CC

2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
地域包括ケア支援システム [ナラティブブック秋田]
事業主体名
一般社団法人由利本荘医師会
分類
一般・公共用システム・サービス
受賞企業
クロスケアフィールド株式会社 (東京都)
一般社団法人由利本荘医師会 (秋田県)
受賞番号
18G141140
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

患者さんの記録は、カルテやお薬手帳などに散在して医療機関で管理されている。これらには患者さんの想いや死生観といった個人の意思は記録されていない。適切な医療や介護サービスの提供には、患者さんの考え方や想いなどを、本人、家族と医療介護従事者間で共有することが大切である。 私たちは、患者さん中心で、語りと物語(ナラティブ)を記録して共有する地域医療介護連携の支援ICTツール「ナラティブブック」を活用し、患者さんを支える地域包括ケアシステムにおける医療介護モデルを構築した。 ナラティブブックにおける本人情報は、モバイル端末で入力しタイムリーに共有して手間の削減と質の高いサービス提供を実現した。

プロデューサー

クロスケアフィールド株式会社 代表取締役社長 岡﨑光洋

ディレクター

伊藤医院 院長+一般社団法人由利本荘医師会 副会長 伊藤伸一

デザイナー

伊藤医院 院長+一般社団法人由利本荘医師会 副会長 伊藤伸一+医療法人社団ナラティブホーム 所長+一般社団法人ナラティブ・ブック 代表理事 佐藤伸彦

伊藤伸一氏(左)、佐藤伸彦氏(右)

詳細情報

http://honyui.jp/publics/index/54/

利用開始
2015年10月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

由利本荘医師会地域

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

患者中心で運用する医療介護連携の支援ICTツール、患者の想いに寄り添い支える地域包括ケアシステム

背景

在宅医療介護に関わる者が、患者さんを支えるために必要な情報は、医師カルテ、看護記録、ケアマネジャーのファイル、お薬手帳等に散在し、医療機関等で個々に管理されている。またこれらの蓄積データの中には治療や状態に関する記録はあるが、患者さんの苦悩、想い、死生観そして宗教観などは記録されていない。患者さんは病気や障がいの治療のために生きているわけではなく、人生を意味づけ、生ききるために想いをもち、その意思決定をしている。私達医療従事者は、患者さんの語り、物語(ナラティブ)に耳を傾け、患者さんを理解し、生きる支援をするために、各職種や施設で管理しているデータを共有している。この発想をパラダイムシフトさせ、患者さんに係わる情報を本人管理のもとで共有し、コミュニケーションを図り、信頼関係を築き上げていくためのICTシステムを運用し、地域包括ケアシステムをデザインした。

デザイナーの想い

地域のかかりつけ医として患者さんや家族に関わり、超高齢社会で必要とされる医療介護福祉活動には、“ナラティブ(語りと物語)”という視点が求められていると強く感じる。最期は「もう私には、やり残したことはない。言い残したことはない。そして食べ残したものはない。みんな、ありがとう。」と言って微笑んで逝ってもらいたい。 本取組を進めるために、医療介護に関わる多職種の方々の理解を深めるためのワークショップ、ナラティブという概念やツールの活用に関する研修会及び地域の住民への説明会を何度も開催してきた。患者さんの語りに耳を傾け、寄り添い、そしてご家族とともに支えることが私たち医療介護従事者の使命である。さらに、語られた想いや人生という物語を綴った情報は、写真や音声データと共に最終的には一つのアルバムか書籍にして、患者さん本人や家族に渡したいと考えている。

仕様

①ナラティブブック秋田 ・ナラティブブックを利用した地域包括ケアの仕組み ②ナラティブブック 患者さん主体で本人の情報を管理し運用するコミュニケーションツール(Webシステム)。 ・利用媒体:スマートフォン、パソコン ・共有情報:写真、動画、PDF等のファイルデータ、テキスト、音声データなど ・システム概要:クラウドシステム

どこで購入できるか、
どこで見られるか

【ナラティブブック秋田】由利本荘医師会 事務局、伊藤医院、あきた森の保健室,
一般社団法人由利本荘医師会 ナラティブブック秋田
一般社団法人ナラティブ・ブック
クロスケアフィールド株式会社

審査委員の評価

現在の医療介護の現場では、医師、訪問看護師、入退院支援看護師、ケアマネージャー、ホームヘルパー、薬剤師など機能分化が進んでいる。「ナラティブブック秋田」は、患者をケアする様々な職能の人がスマホやPCでつながって情報共有を行うプラットフォームを作る試みだが、単に効率化を図ることを目的とせず、患者の思いを中心に置くことを主眼として今後の我が国の医療介護のあり方を問う狙いを実現している点を高く評価した。亡くなるまでの患者との対話を書籍にすることを行うなど、医療従事者が患者一人ひとりを「尊厳ある人間」として向き合う姿勢が鮮明であり、このプロジェクトが日本の終末医療のあり方、地域医療のあり方に投げかける問題は実に大きい。

担当審査委員| ドミニク・チェン   Andrew Pang   閑歳 孝子   長田 英知   藤崎 圭一郎   Andrew Pang  

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