GOOD DESIGN AWARD

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2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

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受賞対象名
堤防のリノベーション [木津川遊歩空間「トコトコダンダン」]
事業主体名
大阪府(都市整備部・府民文化部)、大阪府立江之子島文化芸術創造センター(enoco)
分類
ランドスケープ、土木・構造物
受賞企業
岩瀬諒子設計事務所 (東京都)
大阪府立江之子島文化芸術創造センター (大阪府)
東京製綱株式会社 (東京都)
小岩金網株式会社 (東京都)
太平洋プレコン工業株式会社 大阪支店 (大阪府)
大光電機株式会社 (大阪府)
セントラルコンサルタント株式会社 大阪支社 (大阪府)
株式会社復建技術コンサルタント 関西支店 (大阪府)
トコトコダンダンの会 (大阪府)
受賞番号
18G121016
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

堤防のリノベーション:「トコトコダンダン」は木津川沿いの遊歩道と広場空間(旧入堀)を併せた約4300m2にわたる河川区域における護岸整備事業。カミソリ型の巨大な堤防を階段状に分節、また小さなスーパー堤防のようにスロープ状に盛土するなど、水とまちを面的につなぐやわらかな境界として、「治水と防災」と「人が水と関わり合うこと」とを両立する水辺のありかたを実現した。通常建築家が土木インフラの設計業務に関わる機会は少ないが、本事業では大阪府が推進するプラットフォーム形成支援事業として、住民と産官学連携による先進的な公募型の土木インフラのデザインコンペを経て2017年全面供用を開始した。

プロデューサー

大阪府、大阪府立江之子島文化芸術創造センター(チーフプロデューサー 忽那裕樹)

ディレクター

岩瀬諒子

デザイナー

建築・ランドスケープ:岩瀬諒子設計事務所 岩瀬諒子、サイン・ロゴマーク:東京藝術大学 視覚伝達研究室 内山耀一朗

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

堤防の新たなカタチ。「治水と防災」と「人が水と関わり合うこと」とを両立するランドスケープデザイン。

背景

土木インフラ設計業務における公募デザインコンペの実現: 水都大阪では、「水の回廊」と呼ばれる一周13kmに及ぶ大阪市内の河川沿いに遊歩道整備を進めており、「木津川遊歩空間整備事業」もこの事業の一環である。木津川は大阪市の西部を流れる一級河川であり、整備前は低地の多い大阪市内のまちを水害から守るための高い堤防が連なっていた。ここに遊歩道及び広場の整備を行うにあたって、防災と人間の居場所とが共存する公共空間のデザインを求め、社会実験として公募のデザインコンペを実現した。大阪府の河川室と文化課という部局内連係、そして、大阪府立江之子島文化芸術創造センター(通称enoco)が協働して官民協働の体制により、土木施設の設計実績を多く持つコンサルタントが設計を行うという従来の土木設計の制度を問い直し、地域住民を巻き込みながらアイディアやデザイン性を問う公募スキームの構築をおこなった。

デザイナーの想い

水辺は生態系的に本来豊かであるはずの場所だと思います。 竣工までの約5年間、カミソリ堤防の風景と対峙しながら「豊かな公共空間」について考え続けました。 現代の水辺には様々な境界が存在し、堤防の計画ラインや治水計画と護岸レベルの関係、河川と民地の敷地境界、道路と河川で異なる管理区分等、目に見えないルールや制度によっていつのまにか風景がつくられている場所も少なくありません。背後に潜む条件やルールを学び、それらを丁寧に読み替えることにより、人と人、環境と人、水辺をとりまく関係について再考しました。 構想から竣工までのあらゆる過程で、行政、施行者、コンサル、メーカー等、立場や専門性の違う人々が知恵を出し合いながら、2017年に供用開始を迎えることができました。まちのウラだった場所はオモテとなり、トコトコダンダンに隣接するまちやそこで暮らす人々の暮らしが今、ゆっくりと変わりつつあります。

仕様

面積:A = 4,300 m2 延長:L = 240 m (木津川左岸(松島橋~大渉橋)の区間、川沿い遊歩道部分) 主要用途:堤防/河川敷地内の遊歩道および広場空間 構造 主体構造: 鉄筋コンクリート造、一部 築堤盛土構造 杭・基礎: 鋼管矢板、一部 鋼矢板

どこで購入できるか、
どこで見られるか

トコトコダンダン会facebook
トコトコダンダンinstagram
岩瀬諒子設計事務所

審査委員の評価

埋め立て河川の一部と防潮堤を含む護岸を整備した雛壇状の遊歩道・広場である。河川と都市を隔てる防災施設だけでなく、行政の管轄、住民と公共施設管理者、設計者と施工者など、それぞれの役割を生かしたまま、さまざまな「境界」を乗り越えてて作られたこの施設を実現に導いた最大の力こそが「デザイン」であった。計画スケールのデザインだけでなく、実空間の詳細な収まりや素材にまで気配りの行き届いた施設であり、今後の河川沿いの公共空間のモデルとなりうるプロジェクトである。

担当審査委員| 山梨 知彦   浅子 佳英   石川 初   色部 義昭   永山 祐子   Gary Chang  

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