GOOD DESIGN AWARD

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CC

2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
オフィスビル [コープ共済プラザ]
事業主体名
日本生活協同組合連合会
分類
産業のための建築・空間・サインシステム
受賞企業
株式会社日建設計 (東京都)
受賞番号
18G120963
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

日本生活協同組合連合会が所有する賃貸オフィス。震災では多くの吊り天井が落下したため逆スラブ構法を採用。吊り天井を無くし設備は床下に納めた。床下からしみ出し空調を行い天井スラブからは輻射空調を行う、非常に快適な温度環境を実現。太陽熱で冷暖房できる熱源システム。自然換気とナイトパージを兼ねる自動換気窓、地中熱と井水で外気負荷を減らし乾燥材で除湿する外気導入システムなどを採用し、安心と環境配慮を両立した。窓を自由に開閉でき、カーペットの変更で気流感を変え、照明を付け足すことで自発的に環境をつくることが出来る。窓辺は緑にあふれ街に四季の変化を与えている。木陰の中で働くような居心地のいいオフィス。

デザイナー

羽鳥達也、日建設計

羽鳥達也/日建設計

詳細情報

http://www.nikken.co.jp/ja/ideas/ideas_design_04.html

利用開始
2015年5月1日
設置場所

東京都渋谷区渋谷4-1-13

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

街に四季の変化を与える緑にあふれた窓辺を持ち、木陰の中で働くような居心地のいいオフィス。

背景

震災の年の夏、節電を迫られる中、窓が開かないオフィスが社会問題化した。その際、オフィスの中では働く環境を自分で調節する自由がないことに不気味さを覚えた。オフィスは環境に働きかける自主性を奪うガラスの牢獄でもあった。明るすぎる照明は不眠や鬱の原因ともされ、空調は窓際の管理職には暑く、女性は膝に毛布を掛けている。大きな窓の明るいオフィスは増えたが、多くの窓辺は管理職が席を置き近づき難い。外がどんなに快適でも窓は開閉できず、空調が切れると途端に暑くなる。震災時にはエレベーターが停止したため、地下から上層階まで防災備品を人力で運ばなければならず、震災後には条例により3日分の備蓄品がオフィスにあふれた。都市部はヒートアイランド現象によって熱環境が益々悪化しており、多少緑地が増えた程度では解消できない上、都市部の緑は減少傾向にある。事業主は震災の経験を踏まえ、真に環境に配慮した建築を求めた。

デザイナーの想い

オフィスで働くことは、自席からコピーを取りに行ったり、会議に移動したりといった日々の何気ない繰り返しの集積である。多くの働き手にとってこの日々の繰り返しを豊かなものにすることが重要である。街にも潤いを与える緑豊かな窓辺が、日々の往来の中心になるようプランやレイアウトを提案した。窓辺に緑があると人が窓に近づくきっかけが増え、結果的に窓の操作を促す。窓には誰にでも開けやすいマンションの建具を採用。手元の照明は手作業で入り切りし、気流感はカーペットを交換するなど、アナログな操作で調節できるように設え、自発的に環境に働きかけること促している。輻射的な空調環境は体に優しく、照明は体内時計に合わせて変化する。震災で変化した価値観を未来に生かし、 日本だけで数百k万棟あると言われているこうした中規模ビルが、人や周囲に優しいものに変わることこそ、都市環境や社会環境を変えていくことにつながるはずである。

仕様

敷地面積:1,556.80 ㎡ 建築面積:1,216.15 ㎡ 延床面積:8,652.86 ㎡ 主体構造:SRC造 免震構造 階数:地下2階 地上8階 塔屋1階

どこで購入できるか、
どこで見られるか

千駄ヶ谷

審査委員の評価

外壁を覆う緑が目立つ建物だが、執務空間の快適さや環境負荷の軽減を徹底した高性能のオフィスビルである。逆スラブ工法によって生じた床の厚みを植栽の土壌基盤として用い、つる植物を雨水の誘導チェーンに絡ませて生やすことで植栽にも無理のない「緑化」を実現している。事務所ビルの機能や性能を建築の表現に高めた事例として、まさにグッドデザインと呼ぶに相応しい。

担当審査委員| 浅子 佳英   石川 初   色部 義昭   永山 祐子   Gary Chang  

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