GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2018

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
陶器のようなプラスチック素材 [海水のミネラルから生まれたイノベーティブプラスチック NAGORI樹脂]
事業主体名
三井化学株式会社
分類
素材・部材
受賞企業
三井化学株式会社 (東京都)
受賞番号
18G080749
受賞概要
2018年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

海水のミネラルから生まれたイノベーティブプラスチックNAGORI樹脂。陶器のような質感を持ちながらも割れにくく、高い加工性を持つためデザインの自由度を拡げる全く新しい素材です。素材開発から3年、三井化学が得意とするコンパウンド技術により、陶器のような熱伝導性(通常のプラスチックの10倍)と重量感、量産加工性を持たせるまでに改良してきました。将来的には、原料となるミネラルを海水淡水化の過程において廃棄される濃縮水を利活用することを見据えており、化学会社として環境性やSDGsにどのように取り組むべきか、真のサステナビリティに近づく未来社会のあり方を提示しています。

プロデューサー

株式会社エムテド 代表取締役 田子學+三井化学株式会社 コーポレートコミュニケーション部 松永有理

ディレクター

三井化学株式会社 生産技術研究所 斉藤奨/高分子材料研究所 佐々木将寿/次世代事業開発室 清野和浩/コーポレートコミュニケーション部 岩松美穂子+株式会社プライムポリマー 自動車材研究所 高島建夫

デザイナー

株式会社エムテド 代表取締役 田子學

MTDO inc. 田子學(三井化学クリエイティブパートナー)

詳細情報

https://www.mitsuichem.com/jp/molp/work/02.htm

発売
2018年4月1日
価格

5,000円/個 (ビアタンブラーでの参考価格)

販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

陶器のような質感を持つ加工性の高いプラスチック素材開発と、持続可能な社会を実現するエコシステム構築。

背景

2015年、国連は持続可能な開発目標「SDGs」を中核とする2030アジェンダを全会一致で採択しました。その中の目標として、水環境の整備、海洋資源の保全、持続可能な生産と消費、産業化イノベーション等が掲げられています。これらの課題に取り組んだ素材がイノベーティブプラスチック「NAGORI樹脂」であり、そのメッセージを可視化したプロダクトが「ビアタンブラー」です。同年、三井化学では感性でカガクを考えるオープンラボラトリー活動「MOLp™ 素材の魅力ラボ」を始動し、素材の中に眠る機能的価値や感性的魅力を社会課題の観点から捉え直してきました。その活動から生まれたアイデアのひとつが「温かいものは温かく、冷たいものは冷たく感じる素材」であり、国内外で特許を出願しています。このように一連の課題を包含しながら取り組むことによって、ESGを意識した持続可能な企業活動のあり方を目指しています。

デザイナーの想い

世界的に100%石油由来のプラスチックの課題に取組んでいる中、MOLp™では、素材を感性価値で捉え直す議論を続けてきました。ある研究者の「プラスチックの食器ではせっかくの食事も味気ない」との一言から開発がスタートしたNAGORI樹脂は、陶器の質感をもちながらも陶器では実現が難しい形状で製造することが可能です。陶器は割れやすく焼成時の大きな収縮から形状の制御が大変難しく、デザインの自由度が限られます。一方NAGORI樹脂はプラスチックの特長である割れにくさと加工性を持ちあわせ、このビアタンブラーのような二色成形をはじめとした加工方法の幅を広げ、デザインの可能性も高めることができます。このような新しい素材の出現は、プラスチックの価値の再認識や活用シーンの新たな可能性を見出すことができるだけでなく、環境面においても貢献性が高く、総じて人々へクオリティオブライフ向上に寄与できるのではと考えました。

仕様

形状:ペレット、 荷姿:20kg紙袋、 主な成型方法:射出成形

どこで購入できるか、
どこで見られるか

NAGORI樹脂は素材としてB2Bでの素材販売を行っている。会社のノベルティとしてタンブラーを使用。
そざいの魅力ラボーMOLpー

審査委員の評価

「これからのデザインとは何か?」を象徴するような製品である。具体的には、「淡水化の過程で廃棄される濃縮水」という環境課題に対して、「異なる素材をつなぎこむ」という革新的な化学技術を活用し、「陶器のような質感をもったプラスチック」という新素材の開発に至るそのすべての過程が評価された。このような複合的視点をもった「デザイン」こそ未来における定番となってほしいものだと感銘を受けた。

担当審査委員| 石川 善樹   内田 まほろ   重野 貴   Sertaç Ersayın  

ページトップへ