GOOD DESIGN AWARD

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CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
誘鹿材 [ユクル]
事業主体名
日鐵住金建材株式会社+日本全薬工業株式会社
分類
社会基盤システム/インフラストラクチャー
受賞企業
日鐵住金建材株式会社 (東京都)
受賞番号
16G141130
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「鉄分」とミネラル分を固形化したシカ専用の誘引材。シカと列車がぶつかる原因を研究する中で「シカは鉄分を摂取するために鉄道へ入り、それが原因で列車とぶつかる」ことを発見した。「鉄を舐めたいなら、鉄道の外の安全な場所で舐めてもらおう」ユクルはそんな発想で生まれた。ヒトの社会活動に支障がなく、シカが頻繁に出没する場所へ設置すれば、シカはその場でユクルを舐め続けるため、鉄道へ近づかなくなる。独自の固形化技術により、雨や風などの過酷な環境下でも溶けにくく、シカが舐めてもすぐにはなくならない。シカの誘引効果は1個当たり半年間持続する。

プロデューサー

日鐵住金建材株式会社 専務取締役 浅田泰男

ディレクター

日鐵住金建材株式会社 商品開発センター 開発企画部長 梶村典彦

デザイナー

日鐵住金建材株式会社 商品開発センター 開発企画部 見城映

詳細情報

http://www.ns-kenzai.co.jp/

発売
2015年10月9日
価格

20,000円 (1セット4個入り/消費税・送料別)

販売地域

日本国内向け

仕様

[寸法] 160×160×100mm [重量] 5kg/個 [梱包] 1セット4個入り

受賞対象の詳細

背景

野生のシカと列車がぶつかるトラブルが年間5,000件以上発生している。また、農業では年間65億円以上の被害が確認されている。鉄道や農業の関係者は「シカによる被害を減らしたい」という想いで過去様々な対策に取り組んだが、決定打となるモノはなかった。そこで我々は、シカは「鉄分を好む」という新発見を通して、「シカを安全な場所に誘導し、足留めをする」という新たな対策を発案した。

デザインコンセプト

「鉄分」で補うシカの安全とヒトの安心

企画・開発の意義

鉄道の手前で「鉄分」を与えたら、シカはおとなしく山へ帰るのではないか。今までの「寄せ付けない・追い払う」というヒトだけの目線を改め、「寄せ付ける・満足して帰る」というヒトとシカの両方の目線で製品の企画・開発に取り組んだ。

創意工夫

【1-食べれる「鉄」】鉄道に散在している「鉄」より摂取しやすい「鉄」でなければ野生のシカは誘引されない。そこでシカが舐めやすいように、飼料で用いられる「鉄分」と塩分を主とした「ミネラル分」を配合し、「サプリメントのような誘引材」に仕上げた。【2-メンテナンスしやすい】ユクルはトラック等が入りにくい山の中に設置される。ヒトの手で持ち運べる大きさや重さであること、設置から半年間は溶けきらないことを条件に、独自の固形化技術で成形した。【3-シカにもヒトにも安全】ユクルに配合されている成分は全て飼料に用いられるものである。例えば、ユクルを舐めたシカを捕まえてジビエの食材とした場合であっても、ヒトに害を及ぼすことはない。

デザイナーの想い

ヒトだけではなく、シカにとってもよいデザインにしたい。ヒトがシカに歩み寄ったことで生まれたユクルというデザインは、お互いの望むモノとコトを仲介するツールであり、広くは社会と野生の共存手法のひとつであると考えている。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

日鐵住金建材株式会社
シカ対策システム [ユクリッド]

審査委員の評価

研究結果から原因が判明しても、それを活かせない事例も多い中、本受賞対象のように、社会の課題を事業で解決することで、持続可能な環境を形成する一助となっていることが大変素晴らしい。また「ヒトだけではなく、シカにとってもよいデザインにしたい」という姿勢に大いに共感した。

担当審査委員| 青山 和浩   上田 壮一   ナカムラ ケンタ   閑歳 孝子  

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