GOOD DESIGN AWARD

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CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン特別賞[復興デザイン]

受賞対象名
災害公営住宅 [岩沼市玉浦西災害公営住宅B-1地区]
事業主体名
岩沼市長 菊地啓夫
分類
住宅・住空間
受賞企業
有限会社都市建築設計集団 / UAPP (宮城県)
受賞番号
16G100882
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

宮城県岩沼市の集団防災移転によって計画された災害公営住宅である。44戸の住戸は田の字型に区切られたプランとなっており、その一角を水まわり、残りを3/4は続き間となる居室としている。それらを敷地状況に合わせて回転させながら配置し、それらは共有のテラス、「緑道」と名付けた歩行者動線を介してバリアフリーに繋がる。緑道は地域全体へと広がり、地域住民が安全に行き来できる歩行者ネットワークとなっている。共有テラスや緑道といったコミュニケーションを図る場が敷地内に点在し、高齢者や子どもたちが安心して暮らせるよう見守り見守られる関係を意識した「一緒に生きていく」住環境づくりを行った。

プロデューサー

手島浩之

ディレクター

手島浩之

デザイナー

手島浩之、千葉託巳、真田菜正

代表取締役 手島浩之

詳細情報

http://www.uapp.jp/works-koukyou-its.htm

利用開始
2015年2月
設置場所

宮城県岩沼市

仕様

[構造]木造 [階数]地上1階/2階 [敷地面積]10,636㎡ [建築面積] 3,225㎡ [延床面積] 3,058㎡ [住戸数]44戸(22棟) [主な屋根]粘土瓦葺き [主な外壁]窯業系サイディング [主な内壁]石膏ボード

受賞対象の詳細

背景

敷地となっている宮城県岩沼市は2011年の東日本大震災により大きな被害を受けた。被災者の生活再建のため同年より防災集団移転促進事業が開始され、玉浦西B-1地区は私たちが計画することとなった。玉浦西地区は今後何百年にわたって岩沼の人たちの故郷となり親しまれていくべきだと考え、岩沼らしい風景・景観を継承し保持していけるような計画を行った。

デザインコンセプト

災害公営住宅の最も重要な部分は「コミュニティ形成」であると認識し、その醸成を念頭に計画を行った。

企画・開発の意義

高齢者の相互見守り、コミュニティ形成を促し、地域包括ケアの仕組みつくりに貢献し、地域社会の維持コストを軽減すること。災害公営住宅入居者だけでなく、地域住民や子どもたちが安全に行き来できる歩行者ネットワークの形成。木造公営住宅は、方位に縛られ画一的な街並みになりがちであるが、各住戸の平等性を担保しなければならない中で、画一的でない街並みをどう作り出し、地域の景観形成にどう寄与するか。

創意工夫

敷地内に配置された44戸の住戸は2、3戸をひとつの単位とし、間に共有のテラスを設けている。テラスは日常的な近所付き合いの場として活用され、フラットな住戸へのアクセスとしての役割も持っている。また、街路からスロープで上がれる緑道と繋がっており、緑道はB-1地区全体へネットワークされている。  テラスは数戸を繋ぐだけでなく、緑道とスロープを介することで各住戸を橋から端までバリアフリーに結ぶ役割を果たしている。コミュニティ形成の場であり歩行者動線でもあるテラスと緑道、それらを軸とするように住戸を回転させ配置している。画一的になりがちな災害公営住宅の街並みに豊かな景観、機能をもたらしている。

デザイナーの想い

東日本大震災における災害公営住宅は、自力再建できない被災者に対しての地域社会のセーフティネットであるに留まらず、縮退してゆく地域社会の中での良好なストックでありその後の様々な転用を想定し、地域社会の未来を支えてゆくものでなくてはなりません。この災害公営住宅は、災害公営住宅としてだけの機能ではなく、被災地の地域社会の中で様々な課題を担ってゆくものとして計画されました。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

ウェブサイト

審査委員の評価

災害復興住宅においてコミュニティーを作るための工夫がなされている点が評価された。田の字型プランを回転させながら配置するという比較的簡易な手法で、住宅が共有のテラスに接続し、さらにテラスが「緑道」と名付けられたバリアフリーの道と接続されている。歩行者同士のコミュニケーションの場を作る試みとして大いに評価したい。

担当審査委員| 手塚 由比   石川 初   長坂 常   日野 雅司   松村 秀一   Gary Chang  

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