GOOD DESIGN AWARD

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2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン特別賞[未来づくり]

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受賞対象名
大型望遠鏡用分割鏡交換ロボット [30m望遠鏡 TMT向け 分割鏡交換ロボット]
事業主体名
三菱電機株式会社
分類
研究開発・実験用機器・設備
受賞企業
三菱電機株式会社 (東京都)
受賞番号
16G080624
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

次世代超大型望遠鏡TMT*1の建設は、宇宙で最初に誕生した星々「ファーストスター」を捉えるため、日本、米国、カナダ、中国、インドの国際協力により、ハワイ・マウナケアに建設予定のプロジェクト。主鏡は492枚の六角形の鏡で構成され口径30メートルに達し、観測性能を維持するために分割鏡の洗浄・蒸着を順次行うことが必要となる。当社は望遠鏡本体構造および分割鏡交換システム(SHS*2)の開発を担い、SHSのコアとなる分割鏡交換ロボット技術を世界で初めて開発した。 *1:Thirty Meter Telscope 30m望遠鏡 *2:Segment Handling Sysmte 分割鏡交換システム

プロデューサー

三菱電機株式会社 通信機製作所 江崎 豊

ディレクター

三菱電機株式会社 通信機製作所 川口 昇

デザイナー

三菱電機株式会社 通信機製作所 惣福 諭、仲尾次 利崇、猿田 祐輔/先端技術総合研究所 春名 正樹、堂前 幸康/デザイン研究所 近藤 厚志

詳細情報

http://www.mitsubishielectric.co.jp/corporate/randd/spotlight/a28/index.html

ニュースリリース
2016年2月17日
販売地域

国外市場向け

設置場所

米国ハワイ州 ハワイ島 マウナケア

仕様

光を集める主鏡は492枚の分割鏡を並べて、直径30mの鏡を構成。分割鏡は1枚あたり対角約1.4m、重量約250kgの六角形状。月面の蛍1匹の光も捉える集光能力を維持するために全ての分割鏡の鏡面における金属再蒸着が2年に1度必要。貴重な観測時間を確保するために、分割鏡交換ロボットに与えられる取付け、取外し時間は3分以下。繊細な分割鏡への負荷を最小限に抑えながら、自動交換により交換時間を60%短縮。

受賞対象の詳細

背景

TMTは主鏡直径30mの巨大望遠鏡で、492枚の分割鏡を隙間なく配置することで実現されている。高性能な観測性能を維持するために全ての鏡は2年に1回洗浄・蒸着が必要。この分割鏡のメンテナンス作業をスピーディに出来るかが、この巨大望遠鏡を運用する鍵となっていた。

デザインコンセプト

分割鏡にダメージを与えずに、正確に、素早く、安全に交換する。

企画・開発の意義

三菱電機が望遠鏡事業で蓄積してきた大型構造物の機構・駆動技術と、FA事業で蓄積してきたロボット技術を発展的に融合させることで、世界初の分割鏡交換ロボットによるオートメーションを実現。メンテナンス時間を低減し、大切な観測時間を確実に確保する。

創意工夫

(1) 堅牢でパワフルでありながら、限られた空間にコンパクトに収まる機構設計技術。パンタグラフ機構からヒントを得た伸縮率が高く、6自由度駆動が可能な独自のパラレルリンク機構と、自動締り機能を有する駆動軸を採用することで、作業者の操作ミスや地震に対しても鏡を安全に守る。(2) 様々なモノが映り込む鏡に対し、正確に認識できるビジョンセンサ技術。モノが映り込む特性を利用して、既知のマーカを映し込ませ正確に相対6自由度を計測。(3) 地震でも動かないほど頑丈でありながら、繊細な鏡に負荷をかけずに駆動できる力覚制御技術。鏡にかかる力を計測し、リアルタイムに駆動する軌跡を変更することで鏡に負荷をかけることなく交換を実行。相反する要求をクリアする3つの技術を開発することで、「巨大な分割鏡を正確に、優しく、安全に交換できる大きな手」を実現。

デザイナーの想い

TMTプロジェクトは世界5カ国が協力するという開発規模だけでなく、人類が古代から探求し続けてきた宇宙創成期の光を捉えるという偉大な挑戦です。その実現には、まだ長い道のりがありますが、「歴史に残るプロジェクト」に携わっているという自信と、「社会や自然科学の発展に貢献する技術を開発する」という自覚を持って、今後も開発に全力を注いでいきます。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

三菱電機 伊丹地区の先端技術総合研究所ショールームにて模型、実験室にて試作機見学可能(要相談)
次世代超大型望遠鏡TMT 「分割鏡交換ロボット技術」(三菱電機HP/注目の研究・技術)
Segment-Handling Robot for TMT (IEEE Spectrum)
TMTの分割鏡交換装置で用いられる技術が三菱電機株式会社で紹介されました(国立天文台殿 HP)

審査委員の評価

直径30mの超大型天体望遠鏡を実現するために開発された、世界初の分割鏡交換ロボットである。複数のセンサと独自のパラレルリンク機構で自動化を実現、60%の高速化を達成した。オリジナリティのある創意工夫と高い技術力が評価された。

担当審査委員| 朝倉 重徳   内田 毅彦   加藤 麻樹   青木 俊介   CAI Jun  

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