GOOD DESIGN AWARD

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CC

2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
交通安全運動 [東京スマートドライバー]
事業主体名
東京スマートドライバー事務局
分類
個人・公共向けの意識改善
受賞企業
東京スマートドライバー事務局 (東京都)
受賞番号
15G141221
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「悪い運転を叱るのではなく、良い運転を褒めよう」というスローガンを掲げ、ドライバー同士のコミュニケーションの力で首都高の交通事故を減らすソーシャルデザインです。2007年にスタートし、2015年5月現在で全国約15万人の市民と159の企業、37のご当地版プロジェクトが活動するまでに広がっています。主な活動として市民の皆様と交通安全について語らう市民会議を毎月開催、季節ごとに変わる交通事故の原因に合わせた啓発キャンペーン、年に1回すべての賛同市民や企業を集めて全国大会を行っています。活動の象徴は“褒めるパトカー・ホメパト”。良い運転をしているドライバーを褒めて増やすため日夜パトロールしています。

プロデューサー

株式会社スコップ 代表取締役社長 山名清隆/プロデューサー 真田武幸

ディレクター

株式会社オレンジアンドパートナーズ クリエイティブディレクター 林潤一郎/ディレクター 小山優

デザイナー

株式会社オレンジアンドパートナーズ 代表取締役社長 小山薫堂+株式会社グッドデザインカンパニー 代表取締役 水野学

発起人 小山薫堂

詳細情報

http://www.smartdriver.jp

利用開始
2007年8月9日
価格

0円

販売地域

日本国内向け

仕様

コミュニケーションの力で首都高の交通事故を減らすプロジェクト

受賞対象の詳細

背景

2006年、首都高では年間約12000件の交通事故が発生していました。道路管理者は様々なハード対策を講じましたが事故削減件数も頭打ちでした。しかし首都高には安全な走行環境と調和を作りだし、他者に配慮するドライバーたちが見えざる資産として存在しているはず。私たちは彼らを「スマートドライバー」と呼び、存在を顕在化し、彼らの主体性を支援する活動として東京スマートドライバーをデザインしました。

デザインコンセプト

一人ひとりのドライバーの思いやりを増やして、コミュニケーションの力で首都高の交通事故を減らします。

企画・開発の意義

この活動のシンボルとしてピンクのチェッカーフラッグをつくりました。通常、チェッカーフラッグといえば、F1などで使われるゴールサインですが、私たち一般のドライバーにとってのゴールはスピードを競うことではありません。「安全に目的地に辿り着くこと」こそゴールであるというメッセージを発信し、共感を得るため活動を続けています。

創意工夫

2007年の発足から間もなく、ある地域の市民の方が、東京スマートドライバーのロゴマークを使ってご自身の地域での交通安全活動を始めました。これを機に、事務局では活動に共感する人であればどなたでも自由に使ってもらえるよう様々な資源を解放、提供しました。さらに東京スマートドライバー事務局からの一方的な啓発メッセージの発信にならないよう、毎月1回、賛同市民・企業が集まって情報交換する場「市民会議」を開催し、年に一度、全国から集まるイベントを開催するなど常に互いの顔が見て対話できるよう心がけました。すべてのキャンペーン、イベントには、こうした賛同市民・企業の意見やアイデアが反映されています。また、私たちのメッセージは車を運転する人に限らず、車に乗る人も含めたすべての人に届けたいと考えているので、首都高上だけではなく、全国各地のご当地プロジェクト、企業と協力して、できるだけ面が広がるようにしています。

デザイナーの想い

この8年間で感じたことは、いかに社会に共感されるメッセージを見つけ出すかがソーシャルデザインの肝だということです。メッセージが悪ければどんなにお金や時間をかけても人は動きません。ハード対策だけではなく、ドライバー同士のコミュニケーションというソフト対策も掛け算する。悪い運転を叱るのではなく、良い運転を褒める。こうしたメッセージに共感してくれた一人ひとりの熱量を大切にすることが成功の鍵だと思います。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

首都高速道路上
東京スマートドライバー

審査委員の評価

首都高速の事故を減らすという社会課題に対し、悪い運転を叱る「お説教型」ではなく、良い運転者(スマートドライバー)をホメる逆転の発想で全てのコミュニケーションがデザインされている点が画期的。月に1回開催される市民会議を通じて、対話による市民の共感をプロジェクトの原動力にしている点も特筆すべき。最近の顕著な成果としては、良い運転を褒めるパトカー「ホメパト」に2社が名乗りを上げ、同じ紙面に2車種が掲載された広告を出すなど、社会課題の解決のためには競合を超えて共創が可能であることを実証した。2007年から長期継続している活動であり、国内外に同様の取り組みが広がっている点も高く評価された。

担当審査委員| 横川 正紀   色部 義昭   上田 壮一   南雲 勝志   山崎 亮  

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