GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

このページの画像、テキストの無断転載を禁じます。 (C)JDP All rights reserverd.

受賞対象名
集合住宅(複合建築) [STREAKS]
事業主体名
株式会社大樹
分類
住宅・住空間
受賞企業
河野有悟建築計画室 (東京都)
受賞番号
15G090926
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

駅から離れた地方都市に建つ賃貸集合住宅。如何にして価値を維持するかが命題となった。レンタブル比を維持しながら自転車利用に配慮した計画とし、45度に振った連続ずる折面状のアルコーブにより、人や自転車がすれ違いやすく、住戸へ自転車を入れやすくした。住戸には広い玄関スペースを設け、自転車などを置くことができる。折れ面はそのまま外観に表れる。加えて、メンテナンスに配慮し、ヨゴレからデザインを起こした。白の壁には窓や凹凸を設けず、窓や換気口がつく面を縦方向に集約し汚垂を考慮し黒系のタイルとした。このことで、抑揚あるストライプが現れ、折れ面とともに垂直性を強く引出した存在が、地域をつなぎ牽引する。

ディレクター

河野有悟建築計画室 河野有悟

デザイナー

河野有悟建築計画室 河野有悟

河野有悟

詳細情報

http://hugo-arc.com/

利用開始
2015年1月
販売地域

日本国内向け

設置場所

埼玉県さいたま市大宮区三橋2丁目519,527

仕様

主要用途:共同住宅(フラットタイプ22戸、メゾネットタイプ2戸)+店舗、構造:RC造、構造形式:ラーメン構造+RCフォールディングウォール、階数:地上10階 、敷地面積:868.14㎡ 、建築面積:328.74㎡、延床面積:1,843.59㎡、外壁:16種類の磁器質タイルをストライプ状に貼り分け、一部吹付タイル

受賞対象の詳細

背景

敷地は関東近郊地方都市。駅から離れた場所に位置し、最寄りの駅まで徒歩30分のところにある。このような立地での賃貸住宅では家賃を高く設定できず、また、工事費は都心と比べてあまり差がないため、公約数的な平易な賃貸住宅が多く存在する。一般の賃貸住宅との差別化を図り、コスト負荷を抑え、事業性を確保し、デザインの力によって省スペースではあっても、景観を牽引し、生活者にとっても価値ある計画が求められた。

デザインコンセプト

省空間でも魅力ある場:折面のアルコーブ/ヨゴレから発想したデザイン:地域を牽引する抑揚あるストライプ

企画・開発の意義

駅から離れた立地で自転車が生活に密接に関係すると考え、住戸玄関には自転車を持込めるよう計画。すれ違い・出入りしやすい配慮に加え、共用部はレンタブル比を圧迫せず省空間でも魅力ある提案をする。また美観を維持する為にヨゴレを予測し、メンテナンスに配慮する。これらにより外観を形成し、景観を牽引する存在として認知度を保つことで地域と生活者のアイデンティティーを紡ぎ、事業性維持にも繋げることを目指した。

創意工夫

自転車を生活の一部と捉え、各住戸の中に自転車などが置けるように玄関土間を広く設けた。共用廊下の壁を対角に45°で振り、折れ面をつくることで、レンタブル比を維持しながら省スペースでアルコーブを生み、人と自転車のすれ違いがしやすく、中へも入りやすい変化と魅力ある共用空間とした。この一続きの折れ面は外観に表れる。さらに外観はメンテナンス性に配慮しヨゴレからデザインを発想した。壁面の窓や給気口、換気口の部分は雨垂れが予測される。予めヨゴレやすい部分を縦にまとめ、ヨゴレが目立たないように黒系のタイル貼りとした。白いタイル面には窓や凹凸を設けずフラットな壁とした。タイルは16種を折り混ぜ、白と黒の対比と抑揚のあるストライプをつくりだした、この意匠はメンテナンス性に寄与し、美観を長期に維持する。連続する折面状の壁とストライプが建築の陰影と垂直性を強調し地域を牽引する。

デザイナーの想い

生活に密接に関わる自転車からレンタブル比を維持した折面状のアルコーブを導き出し、メンテナンスへの配慮から垂直性の高い外観が生まれた。賃貸事業が簡単ではない立地だからこそ発想できる建築を通して価値を生みだす。事業や生活者が求める用途や機能をもとに空間やデザインを組み立てることで、街、生活者や事業主のアイデンティティー形成に寄与し、住空間の選択性を広げ、街を牽引する存在の建築となることを指向した。

審査委員の評価

縦線が強調されたデザインが特徴的である。集合住宅は一般的にどうしても水平方向を強調せざるを得ないが、この作品は自転車を住戸内部に入れることを動機として、転回やすれ違いのできるアールコーヴを廊下側の外観に設けている。加えて将来の汚れをデザインに取り込んだ白い外壁面と汚垂を意識したダーク系のタイル壁を使い分けることで、結果的に汚れの目立たない合理的なデザインとなっている。

担当審査委員| 古谷 誠章   篠原 聡子   中村 拓志   松村 秀一  

ページトップへ