GOOD DESIGN AWARD

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特別賞
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CC

2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
集合住宅 [AKASAKA BRICK RESIDENCE]
事業主体名
株式会社アトリウムリアルティ
分類
住宅・住空間
受賞企業
KINO architects (東京都)
受賞番号
15G090924
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

オフィスやマンションが建ち並ぶ都心の集合住宅。高密度な住環境においては、周辺から適度に距離を保つための工夫が必要となる。既存の集合住宅の多くでは、水平に連続するオープンなバルコニーに面した開口部に対し、カーテンなどの有無によって内外との関係は切り替えられるが、ここではそれに加え、レンガブロック透かし積みのスクリーンによるセミオープンな開口を用い、内外の関係に幅をもたせている。また、スクリーンを千鳥配置とすることで、奇数・偶数階でスクリーンの位置が交互に入れ替わり、住戸パターンが多様化する。住戸の多様性を確保し、街の風景を刷新する、集合住宅の新しいプロトタイプを目指した。

ディレクター

KINO architects 木下昌大

デザイナー

KINO architects 木下昌大、石黒大輔、内海大空

木下昌大

詳細情報

http://www.masahirokinoshita.com/

利用開始
2015年1月
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都港区赤坂6丁目

仕様

RC造地上10階建

受賞対象の詳細

背景

かつての日本の家は、生垣や庭、縁側、簾など、家と街の間を緩やかに分けたり繋いだりする工夫があった。現代都市景観の主要素である中高層集合住宅では、経済性と避難上の理由から、延床面積にカウントされない奥行2m以下かつ開放的なバルコニーが必須となっており、住戸は街へ緩衝帯無しにさらされ、カーテンやブラインドなどで閉ざされた状況がうまれている。このような住環境を改善するため新しい中高層集合住宅を計画した。

デザインコンセプト

人々の生活が街に滲み出し、都市的な賑わいを創出する、生きたたファサードをもつ建築

企画・開発の意義

住空間には、採光、換気、排煙を確保するために、十分な開口を設ける必要があるが、都心の高密度な住環境では、開口を設けると周囲の建物から部屋の中がみえてしまい、結局、カーテンやブラインドが閉められたままとなっている。この都心において開口を設けることの矛盾を、レンガブロックの透かし積みを用いたセミオープンなスクリーンを設けることで解決した。

創意工夫

セミオープンなスクリーンを設けると、バルコニーは延床面積にカウントされてしまい、マンションの事業計画が大きく揺らいでしまう。そこでスクリーンに面したバルコニーの床を抜くことで、その部分の面積カウントを回避し、避難方法は、従来のマンションにあるようなバルコニーの避難経路を一層毎に降りていく方法ではなく、抜いた床を通過して2層毎に降りる方法としている。これらの工夫によって経済性や避難上の制約をクリアし、新しいファサードが実現されている。また、スクリーンに用いるレンガは、視線は遮りながらも採光、換気、排煙を確保するため、しっかりと幅を広くする必要があった。そのため、日本のレンガの産地である瀬戸の工場へ製作を依頼し、規格サイズがW210×D100×H60(mm)であるのに対して、W450mmという広幅のレンガブロックを特注製作した。

デザイナーの想い

現代の都市の風景の中には、無機質な表情の中高層集合住宅がそこかしこで見られる。そこでは、開放的なバルコニーがあるにもかかわらず、人や街との関係は遮断され、人の生活の気配すら感じられることは少ない。この建築は、レンガブロック透かし積みスクリーンのセミオープンな開口から人々の生活が街に滲み出し、都市的な賑わいを創出する、生きたたファサードをもつ建築であり、無機質な都市の風景を刷新するものである。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都港区赤坂6丁目

審査委員の評価

凡庸で退屈なものになりがちな都市型の中規模マンションの外観に、レンガブロックを用いた巧みなファサードスクリーンを提案、バルコニーの床を抜くことで面積カウントを免れて、事業の採算性も確保した秀逸なデザイン。

担当審査委員| 古谷 誠章   篠原 聡子   中村 拓志   松村 秀一  

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