GOOD DESIGN AWARD

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CC

2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
消火器 [カルミエ]
事業主体名
株式会社初田製作所
分類
公共施設用機器・設備/公共用家具
受賞企業
株式会社初田製作所 (大阪府)
受賞番号
15G080797
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

カルミエはオフィスビル・駅・マンションなどに設置できる一般的な消火器です。プラスチック製の容器を備えることで、従来の金属製消火器には不可能な「中身が見える」消火器となっています。これにより、一般のユーザーにも消火器に薬剤が入っていること・使われていないことが一目でわかるようにしました。駅にある透明なゴミ箱のように、テロリストによって爆弾などを仕込まれることも避けることができます。さらにプラスチック部品を容器以外にも使用することで、全体的に軽く、曲線を多用した形状で威圧感の少ない、消火器としては今までにない美観を有しています。

プロデューサー

株式会社初田製作所 商品開発部

ディレクター

株式会社初田製作所 商品開発部

デザイナー

ティーバデザイン 藤田敬了

詳細情報

http://www.hatsuta.co.jp/fire_extinguisher/calmie.php

青色は2015年7月21日
2014年4月10日
価格

21,000円 (青色は22000円)

販売地域

日本国内向け

設置場所

学校、公共施設、福祉施設、ショッピングセンター、事業所

仕様

プラスチック製容器を採用した透明でかつ軽い蓄圧式消火器/重量約4.0kg/内部圧力0.98MPaを保持する透明なプラスチック製圧力容器/全高約505mm/全幅約260mm/奥行約146mm/胴径φ121mm

受賞対象の詳細

背景

消火器は一般の方にとって最も身近にあり、使用すれば火災の抑制に大きな効果のある消火器具ですが、多くは約5kgの重さがあり、使いづらいものでした。中身の有る無しは一般の方にはわからず、爆弾を仕掛けられてテロに使用されることもあります。また、法律で赤色であることが定められていて、その見た目から美観を重視する施設では隠すように設置され、いざという時にどこにあるかわからないような状況にありました。

デザインコンセプト

使いやすく、わかりやすく、安全・安心を極める。

企画・開発の意義

消火器というのは従来は当然のこととして、金属でできていて、重く、容器の中身がどうなっているかわからず、普段は使わない上に見た目も良くないので目立つ場所には置きたくないとされて来ました。カルミエでは軽く、中身が一目で見えて、曲線的な見た目で威圧感を低減し、さらに直観的に操作方法がわかるデザインとすることで、消火器が持っていた問題に対して進歩的な形で一つの解答を提案できたと考えています。

創意工夫

中身が見える消火器を目指しましたが、中が見えすぎると粉末の消火薬剤は容器に貼りついて美観を損ねることがわかり、見えすぎないように色の濃さの調整に注意を払いました。消火器の操作部である「安全栓」と「レバー」は、直観的に操作部位だとわかるように、目立つ黄色に統一しました。安全栓は従来の消火器では指1本分のリング形状ですが、カルミエでは指2本が入るようにして、力の弱いお年寄りや女性でも力を掛けやすくしています。「ホース」は消火作業では先端を握ってねらいを定めるのが正しい使い方ですが、知らない人はホースの根元を持つこともあります。そこで、とっさに手が正しい位置に延びるように、持ち手としてグリップをデザインしました。全体の形状は丸みを帯びさせて威圧感を減らした、やさしい印象となるよう努めました。

デザイナーの想い

消火器は、いざという時に使って頂ければ皆様の生命や財産を守るお役に立つ商品です。今回のカルミエでは、より多くの方にとって使いやすく、ブラックボックス的な存在であった消火器の不安感を減らしました。正しい使い方もわかりやすくなるよう努めておりますので、ぜひ日頃から目の届く身近に置いて頂き、火事が起きた際には安心して使用して頂きたいと思います。

審査委員の評価

いざという状況下で、消火器を迷いなく使いこなせる人は多くないのではないだろうか。その理由として、消火器は非常用設備であるがゆえに機能性が第一に求められ、器具そのもののユーザビリティという視点での進化や改善が遅れていた点があるように思う。 本提案は、透明樹脂製の蓄圧式消火器として世界で初めて開発された消火器である。持ってみると確かに軽く、女性やお年寄りにも扱いやすいものとなっていると感じた。「持つ」と「握る」という2つの役割を求められていた従来の二股レバーは造形的に一体化され、グリップとしての機能性を明確にしたことで、迷いの無い操作性を実現している。 また、中が見えることで安全性や安心感をもたらすだけでなく、従来の朱塗りの金属製消火器に感じる威圧感が払拭されており、良い意味で消火器を身近な存在とした点を評価したい。 ややユーモラスなデザインに対しての評価は別れるところだが、今後、防災用具としての信頼性を感じる造形表現や、パニック時にも適切な操作を誘導するようなグラフィックデザインの工夫など、さらなる進化を期待したい製品だ。

担当審査委員| 橋田 規子   加藤 麻樹   重野 貴   寺田 尚樹   樋口 孝之  

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