GOOD DESIGN AWARD

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2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
津波浸水深サイン [浸水どうぶつものさし]
事業主体名
大阪市西区役所
分類
都市づくり、地域づくり、コミュニティづくり
受賞企業
大阪府立江之子島文化芸術創造センター (大阪府)
受賞番号
14G141184
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

南海トラフ巨大地震が起こった際に想定される津波の浸水深さを表示したサイン。地盤の低い大阪市西区の防災対策の一環として作成された。0.5mから3.5mまでの7段階の深さを、7種類の動物の体高で表現しており、直感的に高さが把握でき、子どもや外国人の印象にも残るデザインとした。このサインを西区内の小学校をはじめとする公共施設の外壁などに、実際の高さに貼ることで、津波に対する区民の意識を高めることを目的としている。デザインのプロセスにおいて、西区内で活動する多様なジャンルのクリエイターが議論を重ね、各々のプロフェッションを活かしたワークショップを区内の小学校で実施、その成果をデザインに反映させた。

プロデューサー

大阪府立江之子島文化芸術創造センター 館長 甲賀雅章

ディレクター

大阪府立江之子島文化芸術創造センター 企画部門 高岡伸一

デザイナー

マスナガデザイン部 増永明子

詳細情報

http://www.city.osaka.lg.jp/nishi/page/0000256945.html

利用開始
2014年3月
販売地域

日本国内向け

設置場所

大阪市西区内の公共施設

仕様

A3サイズ1枚とA4サイズ1枚のシールの組み合わせ7組

受賞対象の詳細

背景

都心に近い居住環境として子育て世代の人口増加がみられる大阪市西区は、大阪湾に近く地盤が低いため、南海トラフ巨大地震時の津波による浸水によって、最悪の場合、大阪市内最大の約2万人の死者が出ると想定されています。正しい知識によって適切な避難行動が行われれば被害は大幅に軽減できるとされていることから、西区役所は区内各地の浸水深さを普段から認識してもらうためのツールとして、津波浸水深サインを計画しました。

デザインコンセプト

浸水深さが直感的にイメージでき、街の風景に馴染みつつ、子どもや外国人も関心をもつようなデザイン。

企画・開発の意義

甚大な被害を及ぼす災害情報を、単に危険として強調するのではなく、日々の暮らしと共にある生活情報として、親しみやすいデザインであることを目指しました。特に生活のほとんどを区内で過ごす子どもたちに防災の知識を持ってもらうことが重要と考え、当初の予定になかったワークショップを提案し、区内にある小学校の5年生47名を対象にした防災ワークショップを実施、その成果をデザインに反映しました。

創意工夫

0.5mから3.5mまでの7段階の浸水深さを、誰もが馴染みのある動物の体高によって表現するアイデアを着想し、大阪市立天王寺動物園のアドバイスを得て、7種類の動物をセレクトしました。デザインに際しては注意や危険を喚起する赤色などではなく、水をイメージさせつつ街の風景に馴染みやすいブルー1色とし、サタケシュンスケによるイラストによって、日々の生活に溶け込みながら、誰もが気になる魅力あるサインを考えました。浸水どうぶつものさしをまさに定規として街の各地に実際の高さで貼り、目線の高さに貼った簡単な説明書きと組み合わせることで、そのエリアの浸水深さを自然に把握することが可能となります。また7種類の動物たちには、世界が生き延びるための固有の情報を備えた存在として、ノアの方舟のイメージを重ねました。

デザイナーの想い

与えられた情報を美しくデザインするだけでなく、「何をデザインすべきか」から考えるプロセスの重要性を行政の方には強調しました。またデザインのプロとしてだけでなく、西区で活動する生活者の視点から、いかに街を良くしていくかを考えることは大変有意義な経験でした。今回の成果が行政とクリエイター、そして地域が協働してまちづくりに取り組む仕組みとして西区に定着し、ひとつのモデルとなればと思います。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

大阪市西区内の公立小学校をはじめとする公共施設
津波に対する備え

審査委員の評価

津波に備え、海抜表示を示すサインが全国各地で普及しつつある。そんな中、「浸水どうぶつものさし」は津波発生した場合の想定浸水深さを示したサインである。一見災害とは縁のなさそうなかわいい動物をアイコンに使用、0.5mから3.5mまでの7段階の深さを、7種類の動物の体高で表現している。津波は非日常であるが、日常的に毎日見られるこれらのサインは単に危険さを伝えるだけでなく、直感的で親しみ易さが必要である。まちに違和感なく情報を伝え、子供からお年寄り、さらに外国人にも解り易いユニバーサルデザインでもある。

担当審査委員| 南雲 勝志   石川 初   林 千晶   横川 正紀  

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