GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

受賞対象名
災害ボランティア [思い出サルベージ]
事業主体名
思い出サルベージ
分類
公共向けの活動・取り組み、社会貢献活動
受賞企業
思い出サルベージ (宮城県)
受賞番号
14G141169
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

思い出サルベージは、宮城県山元町において、東日本大震災の津波で流出し持ち主不明となった写真を、情報技術を駆使して持ち主に返すプロジェクトです。 自衛隊などによって回収された写真は約75万枚。そのすべてをカメラマンと一般ボランティアが協力して洗浄・デジタル化。顔認識やデータベースなどの技術を用いて、失った写真を探す方法を編み出しました。 常設の返却会場を設置するとともに、仮設住宅を回っての返却会も実施。お年寄りを中心に元の持ち主の手がかりを集め、データベースへフィードバックします。町の方々が写真に映し出された思い出を共有することで、未来に向けた新しい地域コミュニティを創成していきます。

プロデューサー

溝口佑爾、柴田邦臣、星和人

ディレクター

田代光輝、新藤祐一

デザイナー

溝口佑爾、高橋宗正、久保山智香、時川英之、新藤祐一

詳細情報

http://omoide-salvage.jp

活動開始
2011年4月
販売地域

日本国内向け

設置場所

宮城県亘理郡山元町

仕様

東日本大震災の津波によって被災した約75万枚の写真

受賞対象の詳細

背景

宮城県山元町は東日本大震災の津波によって町の半分以上が流されました。 震災当初の混乱を抜けたとき、被災者の方がまず探したのは写真でした。津波ですべてを奪われた後、生きていくため必要だったのは、ここで暮らしてきた証。「写真をなんとしても取り戻したい。もう思い出は写真にしかない」その声を聞いたボランティアと、捜索の合間に被災写真を回収していた自衛隊・行政と出逢い、思い出サルベージははじまりました。

デザインコンセプト

津波で途切れてしまった被災者と地域の過去と未来。“思い出”を救済して、未来への礎を取り戻します。

企画・開発の意義

津波によって日常は奪われ、景観は破壊されました。その様子を記録した写真も流失し、震災以前の思い出すべてが失われようとしていました。「写真をなくし、人生がなかったことのように感じる」そんな言葉も耳にしました。思い出を取り戻すこと。それはこれからもここで生きていくため切実に必要なことでした。回収されたすべての写真を洗浄・デジタル化し、元の持ち主にお返しすることで、この地域で生きる未来を取り戻します。

創意工夫

約75万枚の写真を救済するために必要な人材・機材・ノウハウ、すべてが現場にはありませんでした。Twitterで呼びかけ集まったカメラマン・デザイナー・Webディレクター・映像作家が協力し合い、チラシ・Webサイト・YouTubeにアップした映像などを駆使。カメラマンボランティア約100名と一般ボランティア約500名、そして機材を集め、2011年7月までにすべての写真の初期洗浄とデジタル化を完了しました。 その後、デジタルデータを元にデータベースを構築、顔認証による写真検索システムを作り上げました。IT技術に抵抗のある方も多いため、紙媒体による被災写真カタログを作成。どなたでも探しやすい環境を構築しました。 また、仮設住宅などで写真返却会を実施。お年寄りの持つご近所情報を活用しながら持ち主につながる情報を集めています。地域のつながりを再確認し、コミュニティを再生する場としても機能しています。

デザイナーの想い

はじめて被災した写真を見るまで、その重みはわかりませんでした。山元町で子供が生まれるとアルバムが贈られます。妊娠中のエコー写真にはじまり、誕生とその後の成長をまとめたアルバムが各家庭にありました。ヘドロと海水を被って無残な有様になったその一冊を手にしたとき、写真の持つ意味と価値を知りました。この写真を必ず返す、その想いで活動を続けてきました。これからも一枚でも多くの写真をお返ししてまいります。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

山元町ふるさと伝承館
思い出サルベージ
思い出サルベージFacebookページ

審査委員の評価

震災後、早い時期に現地で活動を開始した点、検索システムがしっかりしていること、数多くの写真が実際に返却された実績などが注目されました。特に、日常を写した写真の再生が住民に前向きな心地を与えている点が高く評価されました。

担当審査委員| 南雲 勝志   石川 初   林 千晶   横川 正紀  

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