GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
育つ賃貸住宅 [青豆ハウス]
事業主体名
株式会社メゾン青樹
分類
個人・家庭・住人向けの活動・取り組み
受賞企業
株式会社メゾン青樹 (東京都)
株式会社ブルースタジオ (東京都)
受賞番号
14G141141
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

青豆ハウスは、隣接する広大な区民農園という環境を活かし、空に向かって伸びる豆の木をイメージした8世帯の共同住宅である。建設中からプロセスを発信し、現地でイベントやワークショップを開催。入居者だけでなく暮らしに高い関心を持つ人やまちの人にも開かれた場づくりを目指した。経年と共に味わいを増す木造3階建てには、完成前に入居者のDIYによる部屋づくりを導入。住まい手が自分で家を住みこなすきっかけになると同時に、プロセスを共有する体験が共同体のスタートアップにも大きく寄与。すでに充実したコミュニティが生まれている。家も暮らしも、住む人も共同体も、一緒に楽しみながら育っていくコーポラティブ賃貸住宅である。

プロデューサー

株式会社メゾン青樹 青木純

ディレクター

株式会社ブルースタジオ 大島芳彦

デザイナー

株式会社ブルースタジオ 吉川英之、薬師寺将+豊作ブランディング 土屋勇太+ペピン結構設計 石神夏希

詳細情報

http://www.aomame.jp

利用開始
2014年3月
設置場所

東京都練馬区田柄1-16-9

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

人と人、人と街、人と自然。その関係性を楽しみ育むことによって、時間の蓄積が価値へと変わる賃貸住宅。

背景

「住」 は「人」が「主(役)」と書く。しかし日本の賃貸住宅に「人」を感じることは少ない。どこも同じような間取りと真っ白い壁、さらに慣例化した原状回復義務が個性的に空間を楽しむ冒険心を奪い、所詮仮住まいだから仕方ないという諦めを招いている。賃貸住人同士、賃貸住人と大家、賃貸住人と地域住人の間でコミュニケーションが乏しく、騒音苦情などのトラブルも絶えない。この“愛のない”、貧しい「賃貸」を変革したい。

デザイナーの想い

青豆ハウスのデザインにおいて我々が意識したこと。それは関係性を構築するための「あいまいな境界」と「余白」だ。コートヤードはまちに開かれ、共用テラスは各世帯の住環境の拡張部分でもある。そして住空間は豆の木が蔓を伸ばすように大地から空に向かってらせんを描いて伸びている。 街と共同体の境目、居住世帯間の境目、空と大地の境目。それらの曖昧な境界は出会いと発見が生まれる場であり、暮らしが育まれる場である。

企画・開発の意義

共同住宅は地域社会におけるコミュニティー(共同体)の最小単位だ。人と人との関係性が希薄になりがちな「賃貸」共同住宅だが、住人同士が相互のコミュニケーションを暮らしの価値(Quality of life)と捉えれば、充実した共同体や場が生まれる。こうした共同体は、自発的・持続的に暮らしの質や建物の価値を高めていくと共に、意思をもった共同体として地域社会の中で役割を見出し、成長し続けることができる。

創意工夫

1)情報/コミュニケーションのデザイン:“すくすく伸びる”という意味の「青」の象形文字に8つの葉っぱを配した『育つロゴ』は、建設過程と共に変化。また成長日記を特設ページやSNSで発信。多くの人に見守られ、応援される存在を目指した。2)共有体験のデザイン:上棟式での餅まき、おむすびづくりを楽しむ「豆むすびの会」、入居前のDIYワークショップ、完成時の「おひろ芽マルシェ」など、建設中から、住みたい人や関心のある人、まちの人々まで一緒に楽しめるイベントを開催。共につくり上げていく一体感が生まれた。3)建物のデザイン:空に向かって伸びる豆の木をイメージし、3階建てのトリプレットがクロスしながら絡まり合うよう設計。広い大地と空を望む立地の特長を生かして2階に玄関を設け、住人同士の交流する場として共用テラスを配置。これら情報、体験、建築を一貫して「育つ」という物語でデザインし、インタラクティブに展開。

仕様

■主用途:共同住宅■地域・地区:第一種低層住居専用地域、第一種住居地域、準防火地域■建蔽率:51.46%(許容60%)■容積率:100.02%(許容100.04%)■前面道路:西5.5m、北5.0m■敷地面積:487.56㎡■建築面積:250.89㎡■延べ面積:489.87㎡■構造:木造軸組工法■階数:地上3階■高さ:最高高さ8.95m、階高2.95m、天井高2.45m

どこで購入できるか、
どこで見られるか

青豆ハウス
blog「そらと豆」

審査委員の評価

区民農園と隣接した共同住宅。賃貸にも関わらず住民同士の充実した共同生活の場であるとともに、街にも開いた住宅を目指している点に、新しい暮らしの仕組みづくりが感じられる。地域住人との交流も図っていく事により、継続性の高い取り組みになると考えられる。

担当審査委員| 南雲 勝志   石川 初   林 千晶   横川 正紀  

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