GOOD DESIGN AWARD

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2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

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受賞対象名
集合住宅 [食堂付きアパート]
事業主体名
椛沢春吉、椛沢誠治
分類
住宅・住空間
受賞企業
仲建築設計スタジオ (東京都)
株式会社カバ (東京都)
椛沢春吉 (東京都)
遠藤千恵 (東京都)
受賞番号
14G100889
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「食堂付きアパート」は、「小さな経済」に着目することで、地域社会に開かれた集合住宅である。ここでいう「小さな経済」とは、個人の仕事、趣味、特技など、楽しみを伴うやりとりを通じて他者と関わる行為を指す。敷地は東京の下町にある。建物は5戸のSOHOユニット、食堂、シェアオフィスからなる。SOHOユニットはスタジオという小さな経済のための空間を介して共用廊下に開かれる。食堂はまちとアパートの中間領域としてつくられ、シェフと料理好きの地域住民が切り盛りし、SOHOやシェアオフィスの利用者は打合せスペースとして使うこともできる。このような環境において、建物内外での交流がごく自然なかたちで始まっている。

プロデューサー

椛沢春吉、椛沢誠治

ディレクター

遠藤千恵

デザイナー

仲俊治、宇野悠里

詳細情報

http://www.nakastudio.com/index.html

利用開始
2014年3月
設置場所

東京都目黒区目黒本町

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

「小さな経済」をてこに、開かれた生活環境をつくる。

背景

老朽化したワンルームアパートの建て替えに際して、事業主(元商店街会長とそのご子息)からの要望がこのプロジェクトを方向づけた。それは、「地域のためになるようなアパートをつくりたい」というものであった。一方で、仲俊治は建築家として、開かれた集合住宅モデルを研究しており、そのキーワードが「小さな経済」であった。住宅を寝食の場と限定するのではなく、多様な営みの場として捉え直したいと考えていた。

デザイナーの想い

働き方や生産の仕方が多様になり、ソーシャルネットワークサービスで趣味や特技をシェアして楽しむ現代において、その住まいはプライバシーだけが唯一の価値観なのか。プライバシー至上主義でつくられた住宅は、生活がもつ広がりを矮小化し、人や外部との繋がりを制限していないか。 「小さな経済」という新しい概念を導入することでこれらの問題を乗り越えようと考えた。

企画・開発の意義

「食堂付きアパート」には「ポストシェアハウス」の開発という意義がある。いわゆるシェアハウスは内部交流を重視するが、「食堂付きアパート」は外部との交流をも促し、まちづくりに寄与する。 食堂は経済性を伴った地域の交流拠点としての意義がある。食堂はその小ささ故に、地域住民を巻き込んだ実験的な運営が可能である。また、顔なじみのシェフらがセキュリティや清掃といった建物全体の維持管理を代行している。

創意工夫

建築や空間といったハードのデザインと、使い方や運営といったソフトのデザインを連動させ、SOHO住戸と共用部、アパートと食堂、という2段階のスケールにおいて相互浸透を図った。このことにより、建物全体が「小さな経済」という個人の生産や発信をきっかけにした交流の場となる。

仕様

建築面積:139.89㎡  延べ面積:261.13㎡  階数:地下1階、地上3階 構造:鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都目黒区目黒本町5-14-14(現地)
仲建築設計スタジオ 食堂付きアパート
食堂Ties

審査委員の評価

集合住宅と街との関係作りに力点を置いているのがよい。単調でない個性的な外観には、ここで暮らす生活の楽しさが表現されている。「小さな経済」という言葉が表す、これからの賃貸住宅の新たなスキームが提案されていて説得力がある。現在は初期入居者によって「小さな経済」が起動しているが、今後の継続的な運営にも期待したい。

担当審査委員| 古谷 誠章   篠原 聡子   難波 和彦   日野 雅司   松村 秀一  

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