GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
患者チェア [LT92]
事業主体名
株式会社岡村製作所
分類
研究・教育・医療用の機器・設備
受賞企業
株式会社岡村製作所 (神奈川県)
受賞番号
14G070621
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

診察室で患者が診察を受ける際に使用する椅子。患者が安心して座れることと、医師が効率的に診察を行えることを目指した。座面は体をしっかりと支え快適な座り心地を提供するとともに、体格に合わせて簡単に上下調整が行える。高齢者でも安心して立ち座りができるように、座面が回転しない状態を基本とした。ただし医師の診察内容に応じて座の固定を解除し、回転させることも容易にできる。座の回転は、座の向きを元に戻せば自動でロックがかかる機構を搭載している。また、患者の椅子のグレードを高め、医師の椅子と対等にすることで、患者の緊張感を和らげ、コミュニケーションを活性化する効果がある。

プロデューサー

株式会社岡村製作所 マーケティング本部ヘルスケア製品部 青木美智代

デザイナー

株式会社岡村製作所 デザイン本部製品デザイン部 伊藤将

詳細情報

http://www.okamura.co.jp/catalog/healthcare_vol5/index.html#page=181

発売
2014年1月
価格

59,400 ~ 77,400円 (税抜き価格)

販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

患者が安心して座れることと、医師が効率的に診察を行えることを両立する。

背景

超高齢化社会を迎え、病院における患者層の高齢化も進んでいる。高齢者に多くみられる症状として加齢による関節痛、腰痛、麻痺などがあり、立ち座りに苦慮することが多い。椅子に座る際は背や座面に手をつき支えとしながら、椅子に腰かけている。従来一般的に使用されている回転椅子は座面が動くため、背座を支えとして座る高齢者にとっては座りにくく、場合によってはバランスを崩して、転倒する可能性もあり危険であった。

デザイナーの想い

利便性を良くするために高機能で使い方の用途の広い製品をつくることが良いデザインと考えてきたが、マジョリティに向けてのシーン設定しか考えていなかった。今回の診察室で実際に起きている事例を学ぶことで、利便性を落とさず機能に制限をかける開発アプローチによって、今まであった椅子がさらに新しい価値を生み出せることに気づけた。

企画・開発の意義

患者と医師の両者にとって診察に専念できる環境を実現することを目指した。患者にとって診察室はとても緊張する空間であり、医師とのコミュニケーションもとりづらい雰囲気がある。それらを少しでも和らげ、患者が話しやすい場を提供することを通して、診療の効果をより高められる診察室を構築する。また立ち座りに不安がある患者もストレスなく椅子に腰掛けられるとともに、病院においても診察室内での事故を未然に防ぐ。

創意工夫

医師・看護師からのヒアリングと診察室での試用検証を踏まえ、次のような機能を設定した。 「患者の緊張感を和らげ、少しでもくつろげる場を提供するとともに、安全性を追求」 ①患者の椅子のグレードを高め、医師の椅子と対等にすることで、患者の緊張感を和らげる。②ゆったり座れる座面と体格にあった高さ調節機能。③立ち座りの際に支えとして活用できるように、座面が固定された状態が基本。④足が引っかかりにくい、床とフラットな形状の丸ベース。 「医師の診察の効率性を追求」 ①医師が診察する際に座面を簡単に左右どちらにも回転させられる。固定解除はどちら側からでもアクセスできるように、左右に設置した座面下のレバーで操作可能。②回転を解除した元の位置に戻ると自動でロックがかかる。1回のレバー操作で完結する簡易性と、座面の固定をし忘れるというヒューマンエラーの排除。③背は腰の高さまでに抑え、背中の診察に支障がない。

仕様

製品寸法:肘なし 570W×513D×420〜520SH・620〜720H(脚外径φ500) mm 製品重量:肘なし 12.0 ㎏

どこで購入できるか、
どこで見られるか

当社常設ショールームにて展示(東京、大阪、名古屋、福岡)
株式会社岡村製作所 ショールーム

審査委員の評価

急速に進む高齢化社会の中、医療環境は機能性と共に、患者を中心とした快適性が求められてきている。しかし、患者と医者とのコミュニケーションの場である診察室は、いまだに患者にとってはいささか居心地の悪い空間である場合が多い。特に患者の座る診察椅子は必要最小限の機能しか持たない丸椅子が多く、病人やお年寄りにとって決して快適なものとは言い難い。そのような診察室において、この椅子は患者に安心感を与えてくれるものとなっている。座面はゆったりと座れ、背もたれは診察を考慮されたコンパクトなものながらも、安定した快適な座り心地を与えてくれる。立ち上がる際の安定性と、診察時の利便性を両立した構造も理にかなったアイデアであると評価した。

担当審査委員| 安次富 隆   内田 まほろ   重野 貴   田川 欣哉  

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