GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
放射線治療装置 [サイバーナイフM6シリーズ]
事業主体名
日本アキュレイ株式会社
分類
研究・教育・医療用の機器・設備
受賞企業
日本アキュレイ株式会社 (東京都)
受賞番号
14G070614
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

がんなどの病巣に向け、多方向からX線ビームを照射して治療を行う放射線治療装置。産業用ロボットアームに軽量の小型直線加速器を搭載し、高線量をサブミリメートルの精度で照射することができるシステムで、患者さんは横になって一定の姿勢を保っていただくだけで治療を行うことができます。呼吸などで動いたり移動する腫瘍に対しても、追尾機能を兼ね備えているため、正常組織への照射を最小限に抑制しながら高い精度で治療が可能です。本製品では、従来機種より照射方法の選択肢を増やした結果、治療の適用範囲が更に広がりました。個々の病状に応じて最適な治療計画を作成することができ、患者さんの心理的・身体的負担を軽減します。

プロデューサー

アキュレイ・インコーポレーティッド社長兼最高経営責任者 ジョシュア H. レヴィン

ディレクター

ソヘイル・サイヤ(アキュレイ・インコーポレーティッド, エンジニアリング)

デザイナー

ソヘイル・サイヤ(アキュレイ・インコーポレーティッド, エンジニアリング)

詳細情報

http://www.accuray.co.jp/cyberknife-m6

発売
2014年4月14日
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

医療機関内 放射線治療室

仕様

構成品:ロボットマニピュレータ、直線加速器、コリメータスタンド、X線源、X線画像検出器、寝台、シンクロニー検出器。X線エネルギー:6MV。最小治療室サイズ:4,830mm×6,400mm(幅/奥行)×2,900mm(天井高)

受賞対象の詳細

背景

がん患者数が増加する中、より治療期間が短かく心身・経済的な負担が少ない治療方法として、病巣に放射線を集中させる高精度放射線治療が求められています。従来機種は治療中の腫瘍の動きを追尾する機能が特長の1つでした。本製品では照射野を形成するコリメータを3種類搭載することで、1台で更に多くの症例を治療対象にすることが可能な柔軟性です。短期間・外来治療が可能なことは、働くがん患者には大きなメリットです。

デザインコンセプト

治療を受ける患者さんに信頼と快適さを感じさせる審美的なデザインと安全性、機能性の両立

企画・開発の意義

がん治療においてクオリティオブライフ(QOL)を維持することは、患者さんの精神的な支えになり、医療の効率化にもつながります。患者さんの身体への影響を極力減らし、本来の機能を温存しながら治療するための技術的開発を進め、同時に安心感を与える機器の設計やデザインに取り組みました。本製品を通じて、一人でも多くの患者さんが痛みの少ない治療を受け、早期に罹患前の生活へ戻ることに貢献したいと考えています。

創意工夫

多方向から多数の細いビームを照射する方法に加え、薄いタングステン製リーフによって照射野を形作る方法も採り入れ、大きく複雑な形状の腫瘍への照射が実現しました。また、従来機種同様、直線加速器を搭載したロボットマニピュレータとして産業用ロボットを医用転用し、高い操作性と精密な動作を保持しています。新ロボットは、患者さんに安心して治療を受けて頂けるよう、圧迫感のないデザインと動作性を実現しています。また、治療台も6軸ロボットで制御され、ポジショニングの正確性と利便性を高めているだけでなく、患者さんの状態に合わせて寝台が上下し、スムーズで安全な乗降を助けます。医療従事者の効率の良い作業のため、システム構成要素の配置を改善し、無駄のない動線を確保しています。コリメータをセットするためのハウジングは自動交換でき、作業負担への配慮も施されています。

デザイナーの想い

患者さんの治療に対する心理的不安を軽減し、痛みを伴わないがん治療の環境を提供することを念頭に開発を進めました。機器の形状は全て丸みを帯びた柔らかい曲線に統一し、ロボットの足元には温かい印象を与える緑色のLEDライトを埋め込んでいます。機器の取扱いについても、埃が溜まりにくく傷がつきにくい素材と形状で製造されているため、作業者や機器に負荷をかけずに日々の精度管理や清掃を行うことができます。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

日本アキュレイ株式会社 Accuray Technology Exchange Center
日本アキュレイ株式会社 ウェブサイト

審査委員の評価

サイバーナイフシステムは、多方向からのX線照射によって低侵襲な治療を実現した放射線治療装置である。従来の機種同様、呼吸などの身体の動きに対し腫瘍を動的追跡することで、高線量・高精度且つ低侵襲な治療を可能としている。さらに本シリーズでは、X線を任意に絞るコリメータの採用によって従来機種に比べ治療の適用範囲を広げている点、外科的処置による金マーカーの留置を不要とした点において、患者への身体的・精神的負担を最小限に留めつつ、効果的な治療を行う本システムの特徴をさらに進化させた点を評価した。また、本システムは産業用の6軸多関節ロボットを転用しており、本体サイズは決して小さくない。それゆえ治療時は患者への威圧感を与えかねないが、本機のフォルムは産業ロボットの骨格を想起させないほどソフィスティケートされており、従来機では露出していたケーブル類はスマートに本体内に収納された。全体を滑らかな曲面で構成されたフォルムは知的かつ未来感があり、新たな治療法を提案する医療機にふさわしいものとなっている。

担当審査委員| 安次富 隆   内田 まほろ   重野 貴   田川 欣哉  

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