GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
業務用30型4Kディスプレイ [DP-V3010]
事業主体名
キヤノン株式会社
分類
開発・生産・製造用の機器・設備
受賞企業
キヤノン株式会社 (東京都)
受賞番号
14G070576
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

近年、映画やCM等の映像制作過程が、フィルム制作からデジタルデータでの運用に移行してきている。本製品はその映像制作のプロが、ポストプロダクションと呼ばれる専門の業者にて編集、調整、確認を行うためのデジタルシネマ映像制作用ディスプレイである。30インチ、4K(4096×2160ドット)表示が可能で、独自開発のディスプレイ用映像エンジン、RGB LEDバックライトシステム、IPS液晶パネルを採用により、デジタルシネマ業界で定めるDCI(Digital Cinema Initiatives)規格に準拠した忠実で広色域・高解像度・高コントラストを実現する。

プロデューサー

キヤノン株式会社 ディスプレイ事業推進プロジェクト チーフ 和愼一

ディレクター

キヤノン株式会社 総合デザインセンター 所長 石川慶文

デザイナー

キヤノン株式会社 総合デザインセンター 関根哲也 (PD) / 吉野彰 (UI) / 小山健太 (UD)

詳細情報

http://cweb.canon.jp/v-display/lineup/dp-v3010/index.html

発売
2014年1月28日
販売地域

国内・海外共通仕様

仕様

外形寸法:約708×474×189mm(W×H×D) 質量:約24kg パネルタイプ:IPS液晶 画面サイズ:30型 アスペクト比:16:10 解像度:4096×2560(10.5メガピクセル) パネルドライバー:1024階調RGB各色10-bit バックライトタイプ:RGB LED 直下型 視野角(上、下、左、右):89°(コントラスト比10:1以上) コントラスト比:DCI規格2000:1以上

受賞対象の詳細

背景

映像制作業界ではデジタル化が浸透してきており、ハリウッドなど最先端の現場では4K映像化など次世代フォーマットへの対応が急速に進んでいる。これにより入力から出力まで、4Kベースの高精度な映像制作機器の需要が伸長してきている。 キヤノンとしてすでに発売している「CINEMA EOS SYSTEM」と合わせ、入力から出力まで一貫したシステム製品群を築く必要性があった。

デザインコンセプト

プロのための絶対的な信頼感と堅牢感、プレミアム感を表現し、映像に集中できるノイズレスデザインを追求。

企画・開発の意義

キヤノン初の映像制作用4Kディスプレイとして今後のラインナップの原型を創出し、競合他社よりさらに進化した製品として仕上げる事を目標とした。すでに映像制作用の入力機器として発売している「CINEMA EOS SYSTEM」と合わせ、デジタルシネマ映像制作業界においてキヤノンブランドを浸透させ、業界全体のさらなる発展に寄与する事をめざして開発を行った。

創意工夫

本体正面は映像に集中できるよう、シンプルなフレームデザインとし、一切の装飾を排除。低反射塗料も採用。 この製品が置かれるカラーグレーディングルームは暗室に近い環境であるため、コネクタ部の印刷色を暗くても識別可能な2種類を使用、UI画面は眩しくなく、映像に影響の少ないニュートラルグレーを基本とする等、視認性にも配慮。またこの部屋が応接室としても使われる特殊性から、背面の外観処理の重要度にも着目。外観ビスや、空冷ファンの配色なども変更した。重量のある本体設置時には安全性と画面保護が重視されるため、本体グリップは2人で運搬する形状とし、ケーブルマネージメントやコネクタ部衝突防止にも有利な形状にするなどの配慮も行った。またグリップ位置は高さのある接地面へも容易に運搬可能な位置とした。画質調整等のための操作部は、キーボードライクな別体型とする事で本体の設置場所に左右されず、手元操作を可能とした。

デザイナーの想い

キヤノンとして新規参入製品となるため、実際に製品が使われる映像制作現場を取材し、現行製品も徹底的に調査、ゼロからの発想で、本当に必要なプロのための製品の姿を描き出す作業に注力した。先行他社のトレース的な製品づくりに陥らないよう配慮し、新たな課題発見と提案を心掛けた。ユーザーの操作体験(設置、操作、メンテナンス)すべてを考え、どの状況でも安全、確実に操作できる製品の姿になっていると考えている。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

キヤノンマーケティングジャパン株式会社 キヤノンお客様相談センター:050-555-90006

審査委員の評価

同社初となる、映像制作用の4K液晶ディスプレイである。正面のベゼルはもとよりUIや本体背面に至るまで装飾やノイズを排したデザインは、実用的であると同時にプロ用機器としての潔い美しさを感じさせる。また、あえてアスペクト比を4Kデジタルシネマ規格である16:9ではなく独自の16:10の画角とすることで、調整メニューが画に被らない工夫がなされるなど、徹底的に使用者が画面に集中できる環境を作ろうという思想で貫かれている点が素晴らしい。様々な設置環境への可搬性を考慮したハンドルや、手元での操作を可能とした別体コントローラーなど、プロユーザーの本当の使いやすさをゼロベースで考えられており、随所から開発者の意気込みが伝わってくる質の高いデザインである。

担当審査委員| 安次富 隆   内田 まほろ   重野 貴   田川 欣哉  

ページトップへ