GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
点字と触図による歯科医療情報提供システム [デンタクト]
事業主体名
大阪大学歯学部附属病院障害者歯科治療部
分類
研究・教育・医療のためのサービス・システム
受賞企業
大阪大学 歯学部附属病院障害者歯科治療部 (大阪府)
受賞番号
13G141117
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

デンタクトは,点字・触図の知識が無くても,視覚障害のある患者さん向けにお口の状態や歯科治療の内容を点字と触図の文書として提供するシステムとして研究開発されました.本システムにより,視覚障害者が一般患者と同様の情報を点字と触図で入手可能になり,受診時の安心感の提供,さらに口腔保健に関する意識や知識の向上にも役だっています.そして,障害者基本法や成立目前の障害者差別解消法が求めている医療機関が果たすべき視覚障害者への合理的配慮も実現しており,私たちは口腔からの健康維持に貢献することを目標に,歯科臨床の現場での本システムの普及にも今後は取り組んでいきます.

プロデューサー

大阪大学歯学部附属病院 障害者歯科治療部 森崎市治郎

ディレクター

神戸大学医学部附属病院 医療情報部 高岡 裕+大阪大学歯学部附属病院 障害者歯科治療部 村上旬平

デザイナー

大阪大学歯学部附属病院 障害者歯科治療部 財間達也+神戸大学医学部附属病院 医療情報部 菅野亜紀、三浦研爾

詳細情報

http://web.dent.osaka-u.ac.jp/~disabl/clinic/clinic.html

利用開始
2013年4月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

大阪大学歯学部附属病院 障害者歯科治療部

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

マウス操作での図形選択,キーボードでの文章入力と自動点訳,印刷された触図・点字から成る文書を立体コピー機で仕上げる,の3段階で完了です.患者氏名や主治医名等はプルダウンメニューから選択可能にして入力を軽減させており,点字やその文法の知識なしに,速やかに点字と触図から成る書類を作成出来ます.またスタンドアロン環境で動作するので,セキュリティ面での心配もなく患者さんの情報を安全に取り扱えます.

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

歯科医療機関が歯に関する情報を,視覚障害を有する患者さんに一般の患者さんと同じく提供することは,ご自身の歯や口への興味や理解を深めるのみならず,情報保障という安心感により歯科を受診しやすくなるなど,ご自身の口の健康を維持するモチベーションの向上につながります.本システムにより,視覚障害のある方に晴眼者と同じ健康増進と生活の豊かさを提供することができます.

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

広く普及することを目指してフリーソフトの利用を中心に開発してきましたが,自分たちだけでは解決できない問題もありました.そこで,他大学の研究者達と協同チームを結成して問題解決を計り,本システムを完成させることが出来ました.産学官の区別をすることなく,今後も叡智を結集して,システムのブラッシュアップに取り組みます.

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

現在,国連障害者権利条約の批准に向けて障害者差別解消法が成立目前です.この法案は大学病院等の医療機関を含む公的機関に,障害者への配慮義務を定めています.本システムは米英の先進諸外国では実現している視覚障害者への点字による歯科医療の情報提供を可能にする社会基盤であり,国際社会からも取り組むよう求められています.そして,視覚障害の患者さんからは「ありがたい.」と喜びの声が寄せられております.

ユーザー・社会に伝えたいこと

自分の身体の情報は,究極の個人情報です.これまで視覚障害の患者さんの文書理解は第三者の援助が必要でしたが,大阪大学歯学部附属病院と神戸大学病院が協力し,「全ての患者さんへ,別け隔てなく同様に情報を直接伝える!」という理想を実現しました.世界百三十カ国が結ぶ国連障害者権利条約が求める障害者への配慮を,叡智を結集して実現した日本初の事例であり,今後も先進的な取り組みを継続します.

どこで購入できるか、
どこで見られるか

大阪大学歯学部附属病院
大阪大学歯学部附属病院障害者歯科治療部
神戸大学医学部附属病院医療情報部

審査委員の評価

障害者のためのデザインとして、大きな課題解決に取り組んでいる。グラフィック的にも必要十分に構成されており、これまで歯科臨床の現場で伝えることのできなかったことを、視覚障害者に適確に伝えることができている。また、市販パソコン,既存の点字プリンタ,オフィスソフトのプログラミング機能等が利用され、徹底的に低コストでのシステム構成が行われていることは、全国的な広い普及を可能にしている。

担当審査委員| 中谷 日出   池村 明生   林 千晶   吉田 順一  

ページトップへ