GOOD DESIGN AWARD

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2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン・未来づくりデザイン賞

受賞対象名
持続可能なライフスタイルデザイン手法 [90歳ヒアリングを生かした街づくり:90歳ヒアリングについて]
事業主体名
NPOサステナブルソリューションズ、東北大学大学院環境科学研究科、lotus project
分類
街づくり、都市づくり
受賞企業
NPOサステナブルソリューションズ (宮城県)
受賞番号
13G110969
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

現在の90歳は「連綿と日本に受け継がれてきた、自然と共に生きる暮らしを覚えている世代」です。つまり環境負荷が現在の半分以下だった戦前に成人しました。この90歳前後の高齢者に当時の暮らしについて聞き、ライフスタイルのヒントを得ます。過去の生活にあり今の暮らしにないものに着目。経済発展の過程で失われたものや失われつつあるものを探し出し現代版に焼き直し、新しいライフスタイルを創り出します。昔に戻るのではなく、何気ない昔話に隠された生活のヒントを掘り起こし、先人から伝承されてきた知恵、地域の文化や暮らし方から、現代の社会でも受け入れられる新しいライフスタイルや被災地を含めたまちづくりをデザインします。

プロデューサー

東北大学大学院環境科学研究科 教授 石田秀輝/准教授 古川柳蔵

ディレクター

NPOサステナブルソリューションズ 佐藤哲

デザイナー

NPOサステナブルソリューションズ 佐藤哲、岡田宏一、岸上祐子+lotus project 江種鹿乃子、大友楽

詳細情報

http://www.90solution.jp/

利用開始
2009年1月
販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

自分の生きざまについて思い出し、話をすることは、高齢者の身体によい影響を与えます。ヒアリング中、次第に生き生きしてくる場合が多く、寝たきりの高齢者が起き上がることもありました。また、配偶者や子ども、孫、親戚、友人など2、3名が同席する90歳ヒアリングは、これまで知らなかった家族の話を共有するよい機会です。第三者がヒアリングすることで、高齢者だけでなく周囲の人たちも元気になることができます。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

厳しい環境制約の下で心豊かなライフスタイルを実現するための、知恵、技術、しくみ、方法を学ぶことができます。また、90歳ヒアリングに同行した人々は素朴な昔の暮らし方を知り、実践できます。特に、節電や我慢、といった対策しか浮かばなかった人にとって、如何にして心の豊かさが得られるかを知る機会です。自然と触れ合い、楽しみ、自分が成長し、社会とつながりを持てるようなライフスタイルの重要性を実感できます。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

人口減少が予測される地域のまちづくりの手法として、90歳ヒアリングが利用されています。例えば、秋田市、豊岡市などでは、スマートシティプロジェクトや地域活性化に生かされています。また企業と共同で、エネルギーをシェアできる場「パークレット」など新しいライフスタイルへのイノベーションの研究が進んでいます。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

地域で伝承されてきた、資源を循環させ物を大事にする低環境負荷な暮らし方を学ぶことができます。阿久根市や南砺市では高齢者から子どもへ、地域の知恵を伝承するツールとして利用する計画もあります。地域ぐるみの90歳ヒアリングからは「地域らしさ」が浮かび上がり、秋田、宮城では自治体主導の低環境負荷なライフスタイルとまちづくりに利用されています。欧州でも国のアイデンティティ探しの手法として注目されています。

ユーザー・社会に伝えたいこと

東日本大震災を経験し、今暮らし方を見直す時期がきています。戦後、利便性を追求しすぎた結果、自然と共生する心の豊かな暮らし方を失いました。90歳前後の高齢者は現代の暮らし方と比較してその違いに気がついています。私たちが目指す持続可能な暮らし方とはどのようなものか。今すぐに90歳ヒアリングを日本全国に広げ、日本を先導する人々は暮らし方を転換する方法を探索し、子孫へと引き継ぐものをつくるべきです。

審査委員の評価

戦前の日本の暮らしの知恵をアーカイブし未来の生活文化向上に活かそうというプロジェクト。利便性や生産性を追求しがちな世の中で、日本の“もったいない文化”や、必然として受け継がれていたサスティナブルな考えを過去の産物に止めず、大切な日本の財産としてとらえ、継続的な仕組みとして活かそうとするアイデアは魅力的。集められた情報は出版やWEB上でのデータベースに留まらず、そのアウトプットとして未来との関わりを増やし続けてほしい。

担当審査委員| 南雲 勝志   廣村 正彰   横川 正紀  

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