GOOD DESIGN AWARD

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CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
研究施設 [群馬県農業技術センター]
事業主体名
群馬県
分類
公共領域のための空間・建築・施設
受賞企業
株式会社SALHAUS (東京都)
受賞番号
13G100931
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

群馬県農業技術センターは農業に関する研究・実験を行う施設である。群馬県内に分散していた施設を伊勢崎市の研究拠点に統合し、本館・会議棟という二つの棟を新築している。コンセプトは研究機関であるだけでなく、消費者・生産者とともに広く農業について学ぶ「開かれた施設」となることである。デザインの特徴は、建築全体を覆う木造の大屋根である。研究者・外来者にとって見通しの良い開かれた空間にするために、「大きな木の屋根」をシンボルとして、その下に人々が集まってくるという空間イメージを実現した。大屋根は「格子膜構造」と呼ぶ小断面製材を格子状に組み合わせた架構方法とし、新しい木造架構の可能性を追求している。

デザイナー

日野雅司+栃澤麻利+安原幹(SALHAUS)

詳細情報

http://salhaus.com/

利用開始
2013年1月
販売地域

日本国内向け

設置場所

群馬県伊勢崎市西小保方町493-1

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

大屋根により室内が大きな一体空間であると感じられること、来館者や研究者など利用者が相互に見通しが良いことにより、人と人との距離が近い施設となっている。開かれた研究施設を実現するために、外来者も気やすく訪れて研究者と話が出来るような雰囲気作りに配慮している。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

群馬県農業技術センターにて年1回開かれるセンター公開では、近隣から多数の来館者が訪れ、センターが主催するイベントや即売会、展示や発表などに参加することができる。また、生産者が農作物や土壌について、センターの研究者と相談する技術相談コーナーも設けている。開かれた施設とは、そういった地域生活に貢献することでもある。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

大屋根の構造は「木の格子膜構造」と呼ぶ架構方法を考案した。この架構により、長いスパンを大断面集成材ではなく小さな断面の製材を用いて架け渡すことが可能となる。流通量が多く入手しやすい小断面製材であることから、地元産木材を用いることが容易となる。これは木質構造材の公共建築への普及を促進する新しい技術になるのではないかと考えている。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

大屋根はその形状を生かすことで、環境配慮の技術の一つとなっている。切妻形状を利用して、棟部に開閉部分を設けることで、効率的な重力換気を計画している。また、屋根一体型の太陽光発電も採用している他、トップライトの昼光利用については、シミュレーションを行うことで適切な照度を確保している。また、大屋根が作り出す外観は、上毛地域特有の山並みに囲まれた風景とも調和している

ユーザー・社会に伝えたいこと

群馬県農業技術センターは農業という、自然の恩恵に関わる技術を研究する施設である。そのため建築も環境に配慮し、使われる材料も自然な素材を用いることが相応しいと考えた。建築のメインコンセプトである「木の大屋根」は、環境配慮の装置となると共に、周辺の山並みの風景にも調和した外観をつくるデザインである。こういった新しい技術が、これからの公共建築への木材利用を促進させることを意図している。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

群馬県伊勢崎市西保方町493-1
SALHAUS

審査委員の評価

農業に関する様々な活動を通じた学びの場であり、また地域に開かれた集いの場でもあるという新たなコンセプトのもとに実現した研究実験施設である。そのプログラムに対し、おおらかで柔らかな曲面の屋根によって応えているところは、的を得たものである。その大きな屋根は、比較的小さな部材を組み合わせて作る格子膜構造で実現されており、革新的である。今後の木材活用という視点でも、大いなる可能性を感じさせるものである。

担当審査委員| 千葉 学   乾 久美子   高橋 晶子   安田 幸一  

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