GOOD DESIGN AWARD

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CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
集合住宅 [価値ある既存建物の外壁を保存した集合住宅〜グランサンクタス淀屋橋〜]
事業主体名
オリックス不動産株式会社
分類
住宅・住宅設備
受賞企業
オリックス不動産株式会社 (大阪府)
受賞番号
13G090858
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

計画地にあった既存建築物の外壁を保存し、集合住宅と融合させた計画である。竣工後100年近く経つ既存建築は、内外装共に改築・改修を重ね、形や用途を変えながら歴史を紡いできた建築であった。長年に渡り人々に愛された壮麗な姿を保存、集合住宅として新たな歴史を紡ぐことをテーマとし計画。新築計画で受ける法規制への対応や集合住宅としての機能性と、建築物の保存性との高次元での両立を追及した結果、曳家工法を用いて外壁を保存し新築部と一体化させることとした。保存外壁のもつ風合いを残すことにより、建物の歴史やまちなみを継承するだけでなく、本計画独特の付加価値として居住者に提供している。

プロデューサー

オリックス不動産 町山洋平

ディレクター

オリックス不動産 竹田佳司、山下智也

デザイナー

IAO竹田設計 川瀬普也、藤川智徳、松本ひかり

利用開始
2013年9月
価格

3,760 ~ 5,650万円

販売地域

日本国内向け

設置場所

大阪府大阪市中央区今橋3-20-1

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

既存建物に2箇所あった出入口の形態を残し、集合住宅入口と店舗入口として計画したが、既存建物の入口扉は外部から+約600㎜のレベルにあった為、アプローチに段差があった。外壁保存曳家工事の際、外壁足元部分を切断、外壁全体のレベルを下げ段差を解消。建物内部にはELVを設置。開き扉であった既存扉は、集合住宅入口は自動ドアに変更し、店舗入口は開き扉として形状は復元し、店舗営業時間帯は開放する予定としている。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

計画地はビジネス街である為、都会派の生活スタイルを想定。セキュリティは、オートロックや防犯カメラに加え、ハンズフリーのキーレスエントリーシステムとし、ELVや郵便・宅配ボックスとも連動させ利便性・防犯性を高めた。その他、ディスポーザーやAEDの設置、コンシェルジュサービス、クリーニングサービスの提供等、保存性と住宅の機能性との両立をテーマとし、保存外壁から連想するホテルのような生活空間を目指した。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

建築を保存する方法として本計画で行った「外壁保存」は、保存性と集合住宅としての機能性・事業性を両立させられる手法であった。一般的に、価値ある建築であっても、建築の保存は新築計画の事業性や法規制とのジレンマにより、両立が難しいことが多くある。親しまれた建築物を次代に残す可能性を少しでも高めるものとして、「外壁保存」は、建築保存スキームの一つとして提案できるのではないかと思う。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

計画地の面する三休橋筋は、近代建築が多く建ち並び、ガス燈や街路樹等によるプロムナード整備を行っており、歴史の感じられる街並みづくりがされている。計画地の既存建築物も大正7年に辰野片岡建築事務所の設計により竣工、昭和4年に國枝博の設計により改修された建築物で、改修当時の壮麗な姿を残していた。人々に愛され、まちなみの形成にも寄与していた外観を保存し、景観・街並みを保全した。

ユーザー・社会に伝えたいこと

建築の保存において、価値ある建築と新築事業の共存には障害が多くある。これを解決するデザイナーの提案と、事業者の挑戦により実現が可能となっていくものと実感した。既存建物に集合住宅を融合させることをテーマとした保存計画であるが、100年近くの歴史を重ねてきた建築物が新たな歴史をスタートしたと考えている。これからこの集合住宅に住まわれる方々にも愛され続けていく建物となることを願う。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

現地

審査委員の評価

高層集合住宅でありながら、かつて同じ敷地に建っていた築約100年の既存建築物の外壁保存を果たし、周辺環境との調和を企図した点がユニークである。加えて下層部の試みに比肩する高層部の住宅への提案があればさらに高い評価がされるちがいない。

担当審査委員| 難波 和彦   篠原 聡子   手塚 由比   古谷 誠章  

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