GOOD DESIGN AWARD

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CC

2012

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
電子書籍( iPad アプリケーション) [地球マテリアルブック ―― デザイン×科学のダイアローグ]
事業主体名
日本科学未来館
分類
生活領域のためのゲーム、ソフトウエア
受賞企業
独立行政法人科学技術振興機構 日本科学未来館 (東京都)
受賞番号
12GA20692
受賞概要
2012年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

科学者とデザイナーの対話から生まれた日本科学未来館の電子書籍(iPadアプリ)。2010 年に開催された「デザイン×科学 地球マテリアル会議」の内容をもとに、東京藝術大学美術学部デザイン科とのコラボレーションにより開発された。動く絵本、「金属」「プラスチック」「木」の科学解説、デザイン提案、対話記録と多角的な構成の本書は、地球スケールの「大きな時間」のモノづくりを提案する。データやヴィジュアルも満載に、魅力的な電子読書体験を通じて、これからのモノづくりを考えるきっかけを提供。デザイン分野の教材としても、新しいアイディアソースとしても、モノづくりに携わる人、モノをつかう人、すべての人ための1冊。

プロデューサー

日本科学未来館 今泉真緒、楠見春美、大西将徳

ディレクター

東京藝術大学美術学部デザイン科 准教授 藤崎圭一郎、松下計

デザイナー

東京藝術大学美術学部デザイン科 櫻井稔、山口幸太郎

詳細情報

http://www.miraikan.jst.go.jp/linkage/goodstool/materials_book.html

発売
2011年7月31日
価格

0円

販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

Apple App Store

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

「地球マテリアルブック」は、新しい電子書籍のデザインを通じて持続可能なモノづくりの基礎となる考え方を普及展開している。地球スケールで「マテリアル」とは何かを考察する科学の観点と、それをもとにしたデザイナーによる提案は、モノづくりに携わる人々にとって、教材とも議論の種ともなる。無料・日英で提供されており、現在65カ国以上でダウンロードされている本書は、持続可能な社会構築のために活用できるツールだ。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

メディアの特性をいかし、次のようなアイディアによって新しい「読書体験」を提供している。[1]ページめくりの後に惰性で図版が少し揺れるなど、読む行為に応じた操作感。[2]iPadの動きに応じて図版が少し揺れるなどのオブジェクト感。[3]章が変わった時に見出しが時間差でスライドするなど、読んでいる内容に合わせた体験時間の演出。[4]縦・横を途中で変えても読んでいる箇所を見失わないレイアウト変更の仕方。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

本書が取り組むのは生活者に対する科学コミュニケーションだ。科学の視点をもって、一人ひとりが身近なマテリアルに対する新しい見方をできるように、電子書籍という広く普及する媒体で、無料で展開している。その文章は日英併記で、テキストデータのためコピー&ペーストが可能。膨大な議論の成果が、デザインとプログラミングの連携によって手に取れるサイズに実現した。この魅力的な本をそれぞれの目的に応じて活用してほしい。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

本書の制作段階では、エンジニアが簡素化された電子書籍記述言語を用意し、デザイナーがそれを道具として使うというコラボレーション環境を作り出し、プロトタイプを開発しながら開発を進めた。この方法により、デザイナーが幅広い表現に扱いやすいリーダー「マテリアルリーダー」が実現し、本書籍以外のプラットフォームとしても広く活用されている。このリーダーと開発方法は、産業分野への実践的な提案といえるだろう。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

本書は、日本科学未来館と東京藝術大学のコラボレーションによって、社会環境において次のような実践的な提案をしている。[1]:デザイナーとエンジニアが連携しやすい制作環境を整え、電子書籍デザインの自由な表現を可能にするプラットフォームを開発。[2]:[1]によって学術的かつ触感的な新しい電子書籍が実現。[3]:[2]によって、異分野の専門家がこれからのモノづくりを議論するための基盤となる考え方を普及。

ユーザー・社会に伝えたいこと

あなたの身の回りのマテリアルは、地球の物質が一時的に「濃縮」した姿です。私たちは、その「濃縮」の時間に関係なく、あっという間にゴミとして「拡散」させたりします。地球スケールの“大きな時間”の流れでマテリアルをとらえ直してみましょう。これからどのようなモノづくりを目指すのか。それを様々な人々と考えてみてください。その対話のきっかけに、この本を、読んで、触って、共有して、ご活用いただけたら嬉しいです。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

Apple App Store
Apple App Store 「地球マテリアルブック」ダウンロードサイト
YouTube「地球マテリアルブック」
日本科学未来館「地球マテリアルブック」紹介サイト

審査委員の評価

難しくなりがちな題材をシンプルなインターフェースと親しみのある手描きイラストレーションを用いて、ユーザーに興味を持ってもらえるように作り込まれた作品である。イラストレーションは敢えて色彩を押さえることで、解説で使用されている写真のカラーが活きるような構成となっている。緻密なレイアウトとともに、細かいインタラクションの動きによって読む者を飽きさせない工夫が随所になされており、大変クオリティの高い電子書籍である。

担当審査委員| 中谷 日出   田川 欣哉   中村 勇吾   宮崎 光弘   暦本 純一  

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