GOOD DESIGN AWARD

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2012

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
集合住宅 [ザ・パークハウス 六番町]
事業主体名
三菱地所レジデンス株式会社
分類
住宅・住宅設備
受賞企業
三菱地所レジデンス株式会社 (東京都)
受賞番号
12GA10626
受賞概要
2012年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

本建物は千代田区六番町の閑静な住宅地に建つ46戸の共同住宅である。定期借地スキームを用い、有効活用を望む土地所有者と都心部に良質な住宅を望む購入者のニーズの高次元での融合を事業の使命とした。敷地は細分化の進む都心にあっても武家屋敷当時の割が残る稀有な土地である。南西側の開放感を享受するためコーナーのRC柱を無くし、鋼管によってRC柱面から7mの跳ねだしを実現。2mの奥行きのあるバルコニーやランダムに並べられた太さの異なるロートアルミ手摺などにより特徴ある概観・水平性を表現し、街並みに溶け込む形とした。またアプローチ動線の先には必ず「光」「緑」を配し、印象的なシーンが展開する構成とした。

プロデューサー

三菱地所レジデンス株式会社 パートナー事業部長 小松 亨

ディレクター

株式会社竹中工務店 設計部 篠崎 淳

デザイナー

株式会社竹中工務店 設計部 梅野 圭介

利用開始
2012年3月27日
価格

53,580,000 ~ 119,980,000円

販売地域

日本国内向け

設置場所

千代田区六番町5-4

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

建物を雁行させ、3面自然通風と自然採光による住戸プランを実現し、電灯、空調に頼らない、省Egの高い、住戸プランとした。扁平梁の採用、高さ2500大型隠し框サッシュの採用により、奥まで光の届く住戸としている。また、階高を3400と高く設定し、住空間の向上のみならず、更新性に優れた躯体としている。また、電力を一括受電し、各住戸に割安な電力供給し、差額で太陽光パネルを設置するスキームも実現している。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

エントランスホールに向かう途中に日本古来種を中心とする植栽や既存樹の桜を配置し、木々の生育を日常的に感じられるようにするとともに、雨が降れば大きく張り出した庇の先端から白砂利の雨落としに落ちる音が感じられるなど、建物の動線の中に自然が入り込む計画とした。また、バルコニーを第二の生活空間と捉え、リビング、浴槽、キッチンとつながる大型バルコニーを設置した。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

定期借地権スキームの事業工夫とともに、徒に高価な資材を使わず、立地特性や敷地形状を最大限に活かし、柱スパン9200や雁行プランとすることで、全居室が庭に向かう開放性を獲得する住戸間取により上質かつシンプルな生活空間を提供。また、バルコニーを第二の生活空間と捉え、リビング、浴槽、キッチンとつながる大型バルコニーを設置した。外観上の特徴となるだけでなく、内外一体となった、都心居住を提案。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

鍛加工したロートアルミ16mm角と10mm角をランダムに並べることで、工業製品にはない独自の表現を作り出した。新しい材料のため、強度計算、素材品質の確保を慎重に行うことで実現した。光による陰影の表情をもち、夜は、住戸内の光が繊細な素材を通ることで織り成す表情によって、「武家屋敷」をモチーフに現代の縦格子を表現した。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

定期借地権の活用による都心部での良質な住宅の供給。また建物自体の工夫として、事前に街の基本色のサーベイを行い、雨天時の質感を含め、鈍く照りをもつ外装を実現。建蔽率を53%に抑えて境界から距離をとるとともに雁行させることで4つの庭を設け、都心にありながら近隣にも良好な住環境となることを目指した。また地域のシンボルであった既存樹の桜を樹木医の診断のもとで保存し、アプローチに取り込んだ。

ユーザー・社会に伝えたいこと

建物は長い年月をその場所を占有し、時間の審判を受けなくてはなりません。質感一つ一つを吟味し、長い時代に耐える様に、そして、質の高い空間を備えた住宅は、日々の生活、そして、住宅の概念を豊かにできると信じています。建物の周囲には、庭と、さらに大きくなる樹木を植え、敷地単体で終わらない、地域と繋がる緑の種としました。都心に残された、「番町住宅地区」を後世に引き継げればと思います。

審査委員の評価

東京都心の昔は武家屋敷が建ち並んでいた閑静な住宅地に建つ中層集合住宅である。2mもの奥行きがあるバルコニーがライトの建築のように伸びやかで優雅な表情をつくっている。バルコニースラブのフラットな軒天が美しい。無駄な要素が現れてこないため、ランダムに並べられた太さの異なるロートアルミ手摺も昔の生垣を現代風に表現したような意匠も効いている。開放感のある内部空間を得るために、RC柱面から7mものキャンチレバーをつくるなど構造的にも工夫が見られる。高品質な建築である。

担当審査委員| 難波 和彦   安積 朋子   篠原 聡子   安田 幸一  

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