GOOD DESIGN AWARD

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CC

2011

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
個人住宅 [LWB阪東橋]
事業主体名
有限会社ビルディングランドスケープ
分類
住宅
受賞企業
有限会社ビルディングランドスケープ (東京都)
受賞番号
11G05087
受賞概要
2011年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

このプロジェクトは、LVL(単板積層材)積層壁を用いた木質空間の提案です。建築の防火規制が厳しい都市部において、木のもつ複合的な性能をいかした堅牢性、遮音性、断熱性を有する、新しい表情の外壁を実現した地上3階建ての住宅を設計しました。実施にあたり「LVL積層壁をパネル化し軸組に取付ける工法を開発する」「準耐火建築物として現行法規に合致させながら、構造と仕上げを兼ねたLVLパネルの断面設計をする」という2つの課題に取り組みました。住宅プロジェクトと平行して、防耐火性能をもたせたLVL外壁の産学協同研究に参加し、2011年現在はLVL壁単独による準耐火構造の大臣認定を申請中です。

プロデューサー

株式会社キーテック

ディレクター

山代悟

デザイナー

山代悟+ビルディングランドスケープ/大原温

建築家 山代悟

詳細情報

http://www.buildinglandscape.com/

利用開始日(引き渡し)
2010年11月15日
販売地域

日本国内向け

設置場所

神奈川県横浜市

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

間伐材の利用が可能なLVL材を用いた新しい木質空間の提案である。小さな住宅における試みから、耐火部材開発へと発展し、パネル化と耐火化により大規模な建築物へ適応可能となった。間伐材利用によって日本の林業のサイクルの中で有効に木を使うことが可能であり、CO2削減・炭素固定など環境意識の高まりによる建築物木質化の動きとともに、これからの社会へ提案可能な技術のプロトタイプと位置づけることができる。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

構造と仕上げが一体となったLVL外壁の実現により、LVLの木の表情をそのまま内装材としてあわらしている。LVL積層面はサンダーがけ仕上げとし、キッチンなど機能上必要な部分だけはワックスで保護し、それ以外の壁面は無塗装として木の質感、肌触り、表情をそのまま残した。独特の積層面の表情と、本物の木の匂い、重厚さが実際に数値で表される断熱性能以上に、温かみのが感じられる空間となっている。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

住宅の平面計画は、中央の構造コアを階段室として、1、3階は個室を配置し、2階はリビング、水廻りなどが緩やかにつながった一室空間としている。2階は周囲をLVLパネルの木の積層面による壁が構成しており、家族が集う生活の中心として、この住宅の象徴的な空間になっている。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

このプロジェクトをはじめとしたLVL外壁による建築の提案を期に 、準耐火構造の認定取得を目標とした産学協同の開発を進めている。カーテンウォールに代わる木質パネルとしてビルのファサードを構成するなど、大規模建築への展開を目指している。LVLをはじめエンジニアードウッドとよばれる工業化した木質材料の可能性を広げ、鉄・コンクリートに換わる技術として、これからの林業、木材産業の展望に貢献することができる。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

LVL(単板積層材)は、小さな丸太を加工して大断面の部材を作ることができ、間伐材の利用が可能な環境性能の高い建築材料である。パネル化と耐火化により住宅から大規模な建築まで適用可能であり、より多くの木材利用による環境負荷の低減を通して社会へ貢献することを目指した。

ユーザー・社会に伝えたいこと

その住宅に実際に住まわれているクライアントの生活を・気持ちを豊かにすることができたことで、このプロジェクトで試みた新しい技術に、より大きな可能性を感じることができた。小さな住宅のデザインをとおして、実際に実現したものとそのプロセスが広く社会に働きかける力となり、将来への展望、技術の発展へとつながるきっかけとなった。

審査委員の評価

LVL積層壁の新しい使い方が追求されている点が評価に値する。木質パネルでありながら、耐火性能を持たせる研究や準耐火構造の認定にまで取り組み、単なる一住宅で終わらない展開をさせようとしていることは意味がある。積層壁は素材としても非常に魅力的であるので今後の展開を期待したい。

担当審査委員| 難波 和彦   千葉 学   手塚 由比  

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