GOOD DESIGN AWARD

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2010

GOOD DESIGN|グッドデザイン・フロンティアデザイン賞

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受賞対象名
4つの指標種を用いた生物多様性都市のデザイン(生態系サービスを活用した一連のプロジェクト) [いきものにぎわうまち]
事業主体名
鹿島建設株式会社環境本部地球環境室
分類
グッドデザイン・フロンティアデザイン賞
受賞企業
鹿島建設株式会社 (東京都)
受賞番号
10F01005
受賞概要
2010年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

都市部において生物多様性の保全と持続可能な利用を実現するため、ニホンミツバチ、ヤギ、ベンケイガニ、シジュウカラの4つの指標種を用い、自然の恵み(生態系サービス)を顕在化させ利活用する生物多様性都市デザインに関する一連のプロジェクト。生物多様性に関しては奥山や里山エリアでの対策が主流であるが、今後は多くの人口の集まる都市においても自然の恵みが実感できる取組みが求められる。そこで、生態系の保全とそのメカニズムの利用技術を研究し、都市において持続可能に自然の恵みを得ることが出来る「生物多様性」都市に関するデザインを実施。

プロデューサー

鹿島建設株式会社環境本部地球環境室 室長 小池 勝則

ディレクター

鹿島建設株式会社 環境本部地球環境室 次長 山田 順之、曽根 佑太

デザイナー

鹿島建設株式会社 山田 順之、曽根 佑太、柵瀬 信夫、高山 晴夫

山田順之/曽根佑太

詳細情報

http://www.kajima.co.jp/gallery/biodiversity/index-j.html

利用開始
2009年5月6日
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都豊島区、調布市、愛知県名古屋市 など

問い合せ先

鹿島建設株式会社 環境本部地球環境室
Email: yoriyuki@kajima.com
URL: http://www.kajima.co.jp/

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

生物多様性は地球温暖化と並ぶ地球環境の重要なテーマであるが、生物多様性の重要性やそれが人間に与える効用・影響はほとんど理解されていない。また、地価が高い都市域においては、新しい緑地を創出することに制約が大きい。そこで、4つの指標種を用いて小さい緑地をネットワーク化し生物多様性を保全すること、さらに生物多様性の価値を「見える化」し、わかりやすく都市生活者に伝えることを目的としている。

デザイナーのコメント

人類にとって重要課題である生物多様性への対応を、単なるノスタルジーとしての自然保護にとどめるのではなく都市デザインという切り口で捉えることで、都市住民にわかりやすくその重要性を伝えることができると考えました。科学的調査に基づいた生物多様性保全を実施するが、「ご近所産」の新鮮なハチミツの生産や低騒音の草刈りなど人間の便益につながり、サスティナブルな都市づくりが促進することとなると願っています。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

ミツバチプロジェクトにおいては、採蜜などの環境教育の対象とした未就学児/保護者/近隣住民、ヤギプロジェクトでは除草を行った集合住宅の居住者、カニやシジュウカラプロジェクトでは営巣拠点付近のビルの勤務者など、各プロジェクトの近隣に居住・勤務する都市生活者全てが使用者・利用者となることを想定した。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

ミツバチにより「ご近所産(地産地消)」のオーガニックハチミツを採取し、味わうとともに、誘致した野鳥は毛虫を採食することで適正な生態系バランスを回復した。また、ヤギによる除草では、CO2、騒音、植物性廃棄物ゼロのトリプルゼロを実現した。さらに、カニの保護/放流などにより都市居住者に自然との触れ合い機会を提供し、生物多様性というわかりにくい自然の価値を、五感で感じることができるような仕組みを構築した。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

ミツバチやヤギなど身近な生き物を指標として、リモートセンシング技術などを活用し、科学的合理性の高い都市環境をデザインし自然を五感で感じる機会を提供するとともに、家庭菜園の受粉促進や、捕食/被食関係を再構築することで人間にとっても健康で安全な環境”生物多様性都市”を創出した。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

鹿島建設中部支店、東京都港区芝浦、東京都豊島区、東京都調布市、
http://www.kajima.co.jp/gallery/biodiversity/index-j.html

審査委員の評価

都市に自生する人間以外の生物と言えば、カラス、ゴキブリ、ネズミといった名前しかでてこない。これらの種は人間社会が生み出した廃棄物や副産物を生命の糧としている。このプロジェクトは、ヤギ、ニホンミツバチ、ベンケイガニ、シジュウカラといった生物種を上手に活用して、都市の中の生物の多様性を「見える化」させようとする試みである。都市の緑化によって増加する雑草の除去にヤギを用いたり、虫の発生をシジュウカラを用いて捕食/被食の関係を再構築することで緩和させたりすることによって、都市生活者が納得できるエコシステムを取り戻そうとする点が評価できる。鳥類、昆虫、動物にも参加してもらって都市の循環システムを再構築していこうという試みには人類の都市生活の未来を感じることができる。将来的には、すでに存在しているカラス、ハト、ダニ、アリといった種との共存も含めたよりホリスティックなエコシステムへ発展させていって欲しい。

担当審査委員| 松井 龍哉   安次富 隆   タナカノリユキ   西山 浩平  

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