GOOD DESIGN AWARD

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CC

2010

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
大使館(事務所ビル) [新フランス大使館]
事業主体名
フランス外務省
領域/分類
社会領域 - 公共・文化教育関連施設
受賞企業
株式会社竹中工務店 (東京都)
受賞番号
10D06002
受賞概要
2010年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

日仏交流150周年を記念した在日フランス大使館の建替計画です。2006年に行われた設計・事業提案コンペにて、日仏共同の設計チームによる新大使館のデザイン提案と旧大使館跡地を利用した民間事業提案が評価され、実現に至りました。新大使館は道路に面するビザ棟と敷地奥に位置する事務所棟の2棟により構成され、旧大使館、大使公邸と共に敷地中央の森を取り囲んでいます。約7700坪の広大な森は江戸時代から受け継がれたもので、大使館の最大の財産です。新大使館は「森のオフィス」を設計テーマに据え、森を最大限保存し、館内の全ての空間が森と一体になれるように計画しました。

プロデューサー

フランス大使館施設部 ルドルフ・エチエンヌ(事業プロデューサー)

ディレクター

ADPI ピエール=ミシェル・デルペッシュ、ドミニック・シャヴァンヌ(デザインディレクター)

デザイナー

株式会社竹中工務店 設計部 竹馬泰一、吉本大史、田村 望

竹馬泰一

詳細情報

http://www.ambafrance-jp.org

竣工
2009年10月30日
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

東京都港区

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

南麻布の景観を象徴し、地域に親しまれるフランス大使館の森を極力保存し、環境へのインパクトを最小限とすることを第一の目標としました。建物の配置と形状は、全てこの目標を達成するために決定されています。更に、建物ユーザーとして大使館で働く約200名の職員が全員この森のビューを享受し、森の空気を感じることができるようにすること、豊かな自然に囲まれた快適なワークプレイスとすることを目標としました。

デザイナーのコメント

環境への配慮については既述のとおりですが、建築のクオリティは最終的にディテール次第であり、素材の選択、取合い部の収まりには細心の注意を払いました。例えば吹抜けに浮遊する軽やかな鉄骨階段では、人が触れる手摺や踏み板に天然木を使用し、シャープでありながら温もり感のあるディテールとしています。建築は「人のため」であり、五感に訴える要素を盛り込むことで永く愛されます。これが究極のエコであると信じています。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

大使館に勤務するのは、フランス本国から派遣された職員と現地採用の日本人職員で総勢約200名です。フランス渡航者へのビザの発給、在日フランス人への領事サービスなどを行っているため、ビジターとして一般の利用者も想定しています。大使館へは国内外からの要人はもちろん、展示会やプレス発表、パーティーやレセプション等のイベントを通じて様々な文化の人々が訪れ、その利用者層は非常に国際色豊かであると言えます。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

アプローチから見える豊かな緑、その森と一体化した建築の内外空間、表情豊かなファサード、そして多くのアートワークが出迎える4層吹き抜けのエントランス・アトリウム等、大使館スタッフは日々フランスへの誇りを感じながら快適に執務することができます。また、訪れる全ての人々に東京都心とは思えないやすらぎと豊かさに満ちた空間体験を与え、フランスの精神「エスプリ・フランセ」を感じていただける空間を実現しています。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

景観インパクトの低減と森の保存のため、建物を「低く、薄く、細長く」して森の南端ぎりぎりに配置しました。森のビューを建物内に取り込むため、北側ファサードを全面ガラスカーテンウォールとする一方、南側ファサードは近隣マンションとの関係を考慮してプレキャストコンクリート主体のファサードとしています。建築・設備計画の随所にサステナブルデザインを導入し、CASBEEのSランク(BEE=4.1)を実現しました。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

在日フランス大使館
http://www.ambafrance-jp.org/

審査委員の評価

日仏交流150周年を記念した在日フランス大使館の建替計画である。江戸時代から受け継がれた約7700坪の広大な森は、都心の住宅地に潤いを与えている。道路に面するビザ棟と敷地奥の事務所棟の2棟により構成されコンセプト通り「森のオフィス」を実現している。森と一体化するために透明な外装で覆う単純な手法ではなく、PCaパネルを多用しながらディテールの際立ったガラスの庇との対比を上手く表現し大使館に必要な「格」と「品」が感じられる秀作である。

担当審査委員| 南雲 勝志   森田 昌嗣   安田 幸一  

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