GOOD DESIGN AWARD

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CC

2010

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
住宅 [翠の家]
事業主体名
桑原雅明
領域/分類
生活領域 - 戸建住宅・集合住宅
受賞企業
株式会社ワーク・キューブ (愛知県)
受賞番号
10B08084
受賞概要
2010年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

家族三人の住宅。南垂れの傾斜地からガラスのボックスを突き出す。突き出した建物は、傾斜地の高低差がフラットな暮らしに変化をもたらす。ガラスとRCの驅体、障子、そして土間といった幾重にも重ねたレイヤーで微環境をつくる。RC壁は蓄熱壁として、太陽光を利用する。冬にはRCの壁が葉の落ちた木々の間からの光を受け止め蓄熱し、夏には太陽光は緑により遮られ、ガラスを開き、RC壁と土間が受け止める熱を外へ逃がす。これらの効果を補うため、土間には床冷暖房を、屋根スラブには井戸水を流す。ガラスの開閉がウチとソトの境界を変化させ、少しだけ住環境を整える。

プロデューサー

株式会社ワーク・キューブ 桑原雅明,平野恵津泰,吉元学 株式会社オノコム 小川兼瑞邑

ディレクター

有限会社スタジオポイント 澤田剛秀

デザイナー

株式会社ワーク・キューブ 大山圭史,萬田浩太郎

(左)大山圭史(右)萬田浩太郎

利用開始
2010年5月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

愛知県名古屋市守山区内

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

木々が見えるから雑木林にいることを体感できるのではない。木々により、光や風、音、熱といった環境が整えられているから雑木林にいることを体感できる。この少しだけ整えられた「微環境」が、暮らしを包み込む。それは、ガラスや壁一枚でウチとソトを分けるのではなく、木々が重なり合い雑木林をつくるように、木々やガラス、壁、障子で構成された空間のレイヤーが重なり調整され、心地いい「微環境」をつくることを目指した。

デザイナーのコメント

設備環境と建築デザインの両立。日本の気候にあった縁側や建具の開閉による日本らしい空間構成を再考し、高気密高断熱住宅ではなく、土間や建具、RC壁で環境を調整できる空間をつくり、そして床冷暖房や井戸水の利用といった設備を利用し、一年のうち快適な日が長くつづく住宅を目指した。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

現在の高機密高断熱による熱環境の制御された住宅の快適さではなく、自然と共生した快適さを求める住み手。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

環境実験住宅ではあるけれど、そう見えないデザイン性。四枚の壁だけで構成している鉄筋コンクリート構造体の周囲をフィルム貼のガラスで囲んでいる。プライバシーを確保しつつ、温熱環境の特性を活かし、ガラスの開閉や驅体蓄熱、蓄熱式床冷暖房により住環境に居心地のよさと温熱環境の快適さを両立させた。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

4枚のRC造の壁で構成された空間を、開閉できる乳白のガラスで四方を囲むシンプルな形態。RC壁は構造として、またその壁が住み手のプライバシーを守り、そして温熱環境を整える役割を果たす。また、RC壁と床は太陽光を蓄熱する。生活に包まれたRC壁は日々の暮らしの中で熱呼吸し、住み手の環境を整える。また、ガラスを開いたとき、道路からも内部がうかがえ土間空間は縁側となり、地域社会とつながりをもつ。

審査委員の評価

RC造の躯体の外周を半透明のスクリーンによって取り囲んだダブルスキン的な空間によって環境制御を試みた住宅。野心的な試みである。

担当審査委員| 難波 和彦   高橋 晶子   手塚 由比  

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