GOOD DESIGN AWARD

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2009

GOOD DESIGN|グッドデザイン・フロンティアデザイン賞

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受賞対象名
小型3輪自動車 [トヨタ i-REAL(Ann-案内仕様、Kei-警備仕様)]
事業主体名
トヨタ自動車株式会社
分類
グッドデザイン・フロンティアデザイン賞
受賞企業
トヨタ自動車株式会社 (愛知県)
受賞番号
09F01006
受賞概要
2009年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

人本来が持つ「どこへでも自由に移動したい」という願いと「社会・地球環境との共生」の両立を目指す一人乗りモビリティ。車両姿勢を変える事で歩行者領域から車両領域までのシームレスな走行が可能。また車体が最適な角度に自動的に傾く事で安定した走行を実現。運転は操作レバーを行きたい方向に倒すだけの簡単操作で、幅広い層の方を対象とした。人と接触する部分には軟質材を使用、前方の人や障害物はレーダーで認識し、自動的に速度を落とすなど安全性の確保にも努めた。小さなサイズ、少ない消費エネルギー/CO2排出量に加え植物由来の素材を各部に使用し環境にも配慮。将来の実用化を見据えた、中部国際空港での実証実験用モデル。

プロデューサー

トヨタ自動車株式会社

ディレクター

トヨタ自動車株式会社 デザイン本部

デザイナー

トヨタ自動車株式会社 デザイン本部 デザイン開発部

発表予定
2009年6月27日
販売地域

日本国内向け

設置場所

中部国際空港セントレア(貸し出してフィールド実験)

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

「歩行者領域」にも「車両領域」にも溶け込めるパッケージ(大きさ、乗車姿勢の変化等)とし、運動性能(加減速、旋回性能)、安全性能(柔らかいボディや非衝突検知機能の搭載)を備えること。自身の存在感や意思を示し、周囲とのコミュニケーション機能を持たせること。誰でも簡単に、感覚的に操作できるヒューマンインターフェースを実現すること。包み込まれ、マシンと一体化する感覚のウェアラブルなモビリティとすること。

デザイナーのコメント

人を美しく包むシェルスーツ型モビリティーがデザインコンセプト。人間の立ち姿勢を意識し、対人とのコミュニケーションをスポイルしない開放感を持ちながらも、ユニットに包まれる安心感を表現した。人を包み込むシェルボディーは、薄さの限界に挑戦する事で、ウェアラブルな感覚を生み出し、一度ドライビングを体感すると、その中に凝縮された日本の高い技術力を感じて頂けると思う。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

通勤・通学・買い物など、近距離の移動において「歩行者領域」と「車両領域」両方を日常的に行き来する、すべての幅広い年齢層。二輪車ほど運転の為の身体機能を必要とせず、また自動車ほど技能も必要で無い為、高齢者、身体障害者の方など、移動に不安があるものの、上記のような既存の移動ツールでは、充分にニーズを満たせない「歩行弱者」の方にも有用。(本モデルは、その実現を見据えた実証実験用モデル。)

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

家から目的地まで、歩道では人といっしょに、車道では車の流れに乗ってシームレスに安全に移動することができる為、思いついたときに気軽に移動しようという意欲を喚起、おのずと行動範囲も広がり新たな出会い、発見を創出することでしょう。視界を遮るものの無い、開放感のある搭乗スタイルと、感覚的な操作感、ウェアラブルなフォルムが生み出すモビリティとの一体感は、自身の身体機能が拡張したかのような未知の体験をも創造。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

インホイールモータのコンパクトなEVシステム、超小型車両を安定して走行させるアクティブリーン機構、直感的に操作できる新操作系、周りの人に優しい接触センサ内蔵の柔らかいボディや周辺監視レーダ等安全機能を開発。車や人と混在する領域で、誰もが安心、快適に移動出来るモビリティとした。小さな消費エネルギー、少ないCO2排出量、植物由来の素材を使用する等、環境にも配慮。更に将来の実用化に向け、実証実験を開始。

その問題点に対し、どのように対応したか

地球温暖化問題、化石燃料の枯渇問題の深刻化によりCO2排出量やエネルギー消費量の小さな移動手段が必要とされている。コンパクトな街づくりの取り組みが世界各地で始まっていることや、今後予測される高齢者の増加からも、日常の足として誰もが安全に移動できる近距離モビリティの必要性は増していると考える。一方このようなモビリティの一般道での使用は道交法等で認められておらず、法整備が追いついていないのが現状。

審査委員の評価

コンセプトモデルだった「i-unit」(2004年)や「i-swing」(2005年)を実証実験モデルにレベルアップした点に注目した。車幅を車椅子と同じようにバリアフリースロープやエレベータ等を利用できる700mmに収め、アクティブリーン機構や直感的に操作できる操作レバー、接触センサ内蔵の柔らかいボディ、周辺監視レーダなどで安心と安全を確保し、中部国際空港セントレアで実証実験も行うなど、大掛かりなインフラ整備なしに実用化できる方法を模索している。多くの自動車が積載能力以下の状態で使われている現状では、動力源や動力装置の改善だけではエネルギーやCO2排出量問題の根本的な解決にはならない。ミニマムサイズの移動手段の併用を訴えるi-REALの試みには、理想と現実のギャップを埋める挑戦性がある。

担当審査委員| 内藤 廣   安次富 隆   大島 礼治   柴田 文江   深澤 直人   益田 文和   山中 俊治  

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