GOOD DESIGN AWARD

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CC

2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
オフィス設備、空間演出装置 [閃考会議室(空山水、かげろい)]
事業主体名
株式会社カヤック×慶應義塾大学 稲蔭正彦研究室 サラウンディングスプロジェクト
領域/分類
新領域 - 先駆的、実験的なデザイン活動
受賞企業
株式会社カヤック (神奈川県)
受賞番号
08D18017
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

LEDによる光と音の空間演出システム「空山水」と、ブレスト促進システム「かげろい」の2つのコンテンツをもつシステム。オフィス会議室への設置を想定し、会議の活性化と、もてなしの演出効果を狙う。「空山水」はLEDのインタラクションにより、空間の色彩を制御し、人の想像力を誘発。空間に、風景や時間の流れといった情緒を感じさせることを意図した空間演出システム。時の経過に合わせて変化する光で、会議の時の経過を体感することが可能。「かげろい」は、会議参加者の発話キーワードを音声認識で抽出、ウェブ検索で得た関連情報をテーブルに表示し、ブレストや会話のきっかけを生み出すことを目指す。

プロデューサー

株式会社カヤック 柳澤大輔、瀬尾浩二郎、阿部祐之+慶應義塾大学 先導研究センター研究員 植木淳朗+慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 研究科委員長 稲蔭正彦

ディレクター

株式会社カヤック 瀬尾浩二郎+慶應義塾大学 先導研究センター研究員 植木淳朗/稲蔭正彦研究室 塩谷拓也

デザイナー

株式会社カヤック 林真由美、田中太陽+慶應義塾大学 稲蔭正彦研究室 泊佳孝、福島健祐、石原杏奈、宮原万智、田中舞/山中俊二研究室 神山友輔

デザインディレクター瀬尾、植木、塩谷

詳細情報

http://www.kayac.com/service/newoffice/

利用開始
2008年3月3日
販売地域

日本国内向け

設置場所

株式会社カヤック 鎌倉本社

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

情報インフラが普及することによってオフィス空間は効率化され、昨今オフィスに求める機能は分散する傾向にある。このシステムを用いることで、わたしたちは、会議(ブレスト)の活性化とオフィスのもてなしの空間の実現化を目指した。臨機応変に変化する照明計画を施し、それによる情緒の演出とゲーム感覚で会話を弾ませるインタラクティブな仕掛けを設計することで、利用者にエンターテインメントな会議空間を提供する。

デザイナーのコメント

情報化されたものに囲まれた現代、それらは情報の精度と密度を向上させ、より情報を高解像度化させて進化し続けている。高解像度な情報は、より対象を鮮明にし、限定する。しかし高解像度な情報は時に情報過多で、想像力を働かせる余地がない。時間の移ろいや季節感などの情緒といった感覚、遊びの感覚には想像力こそが重要である。そこで、情報技術をあえて高解像度化ではないアプローチでの活用を試みた。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

当面は会議室での運用を見越しているため、会議室での会議や打ち合わせ、ブレインストーミングに参加する人を利用者として想定。特に、外部から訪問された方々へのもてなしや顔合わせなど、ファーストコンタクトの印象が重要となる状況での活用で最も効果を発揮できると予想。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

「空山水」では、慌ただしい日常の中で忘れがちな時間の移ろいや季節感などの情緒を、ふと感じることができる空間を実現。また、時間の経過を体感させることを可能にした。「かげろい」では、会議テーマの関連情報をシステムを使って利用者に与えることで、アイデアが希薄になると非効率に陥りがちな会議を、盛り上げる演出を実現。ふたつのシステムの導入で、会議室をもてなしの場として再構築し、有意義な会議を可能にする。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

現在のビジネスシーンで求められている豊かな発想のはぐくみとコミュニケーションの活性化には、情緒を感じる精神的なゆとりと、場を楽しめる状況が必要であると考えた。そこで、新しい事業や企画が生まれる現場であるオフィス会議室での演出を、光とWEB技術を駆使して再構築するこのシステムを提案した。

その問題点に対し、どのように対応したか

技術の進化により、情報はいつでもどこでも入手可能となった。遠隔地とのコミュニケーションも容易になり、情報の取得やコミュニケーションにおける、時間や場所の優位性は薄れつつある。また、社会的にも業務過多などの状況から、時間の移ろいや季節感などの風情を自発的に認識するゆとりも少なくなっている。そんな環境の中、現在のビジネスシーンでは発想の豊かさと、より密なコミュニケーションが求められていると考える。

審査委員の評価

オフィスの会議室、そして会議テーブルにおいてどのような機能が必要か。会議の目的にもよるだろうが、単に会議の効率化だけではなく、人の想像力の誘発そして会議参加者へのもてなしに着目したデザインも、その一つの方向であろう。情報技術がこれからデザインの中にどう取り込まれてくるのか、これも見逃せない視点である。

担当審査委員| 内藤 廣   生田 幸士   原島 博   日高 一樹  

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