GOOD DESIGN AWARD

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2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
人間共生ロボットの研究開発 [日立人間共生ロボットEMIEW]
事業主体名
株式会社日立製作所
領域/分類
新領域 - 先駆的、実験的なデザイン活動
受賞企業
株式会社日立製作所 (東京都)
受賞番号
08D18003
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

人に限りなく近い人工物としてのロボットの実現には多岐多様で膨大な課題が山積している。その実現に向けた試行として、オフィスにおける人の活動をサポートするヒューマノイドタイプの『人間共生ロボットEMIEW』を開発した。取り扱い易いサイズと重量、効率的で柔軟な動きのため移動機構、親しみ易い外観を具体化した。さらに、人との自然な音声によるインタラクションを実現するための音声認識と合成音声による応答機能と、首や腕の滑らかなモーションでジェスチャーによる意思疎通効ができる豊かな表現力をもつ機体を完成させた。

プロデューサー

株式会社日立製作所 機械研究所 都市・ロボティクスプロジェクト プロジェクトトリーダー 寺本律

ディレクター

株式会社日立製作所 機械研究所 都市・ロボティクスプロジェクト サブリーダ 古賀 昌史/中央研究所 主任研究員 額賀信尾/デザイン本部 主任デザイナ 星野剛史

デザイナー

株式会社日立製作所 機械研究所 研究員 中村亮介、網野梓/中央研究所 研究員 戸上真人、住吉貴志/デザイン本部 デザイナ 柳本学

詳細情報

http://www.hitachi.co.jp/rd/research/robotics/emiew2_01.html

社外発表
2007年11月21日
価格

0

販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

自由自在に動き回り、人と一緒にフレンドリーな活動ができるロボット像を想定して、今後の人間共生ロボット開発の雛形となるプロトタイプをオフィスという場の条件で実現すること。日々改良、開発される、様々な技術をコンポーネントとしてフレキシブルに取り込めて、今後の開発のタタキ台とし機能すること。また、実際の使用シーンを背景とした、技術とデザインの融合を検討すること。

デザイナーのコメント

人型ロボットが人と共生し、不自由なくコミュニケーションが出来るまでには相当の時間が必要で、技術が人に近づくことを可能にするほど、ロボットのあり方は人の側の哲学や宗教的世界観に関わってくると予測している。とはいえ、まだ研究開発は始まったばかりであり、本件をベースに今後も検討を重ねて行きたい。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

オフィスビル等の玄関、受付で、来客者に対する付き添い案内、また居室における勤務者の業務のサポートを自然なインタラクションにより行うことを想定した。具体的にはオフィス内で人の間を動き回り、会話して情報共有のハブとしての役割を担い、物品搬送などのサポートを行う。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

オフィス内で動き、会話し、伝言を伝えることでメールや電話に加え、情報伝達を担うハブ機能を担う。軽い物品の運搬を行い、オフィスワークの良きサポート役となる。無人のオフィスで運用する事で、セキュリティの省力化が得られる。また、その存在が、来客、勤務者に新鮮な驚きを与え、好奇心を湧かせる。「かわいい」「親しみ易い」と感じ、心が和む。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

2輪、2脚、4輪と変形する機構を持つ脚部で要求される移動能力を、頭部のセンサ、マイク、カメラにより音声によるインタラクション能力を与え、「人との共存」のテーマを現状の技術レベルに立脚した親しみ易く、かつ存在感を主張する外観とした。また、取り扱い易く、「親しみ易い=かわいい」と感じられる形状、サイズ、重量を設定し、今後の検討で想定される追加装備を取り付ける為の大口径のリングを背面に設けた。

その問題点に対し、どのように対応したか

古くから小説やマンガ、映画の中で描かれてきた様々なロボット像から、一般の人々が人型ロボットに対して抱く、万能で人知を超えた能力を有するという既成概念は、現段階で実現しているロボット技術とは大きな乖離がある。製品としてのロボットを創り上げる上で、その活動の場と用途を明確にすること、機能にマッチした外観でありながら「人に近い人工物」であることの魅力について継続的な探求が必要である。

審査委員の評価

手が届く技術をうまく使ってまとめ上げている。2輪は、動的制御が必要であるが、万一の場合も膝を曲げて正座に近い体勢になることで、静的安定な4輪形態に変化する点が興味深い。顔や全体デザインも家庭、オフィスでの使用を意識している。2005年の愛知万博で実演展示された前モデルに比べると、デザイン、機能とも大幅な飛躍を遂げており、メーカの意気込みが感じられる。今後、ホームロボットの原型として、グッドデザイン賞の上位に位置づけ、日本の新産業として育てたい。

担当審査委員| 内藤 廣   生田 幸士   原島 博   日高 一樹  

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