GOOD DESIGN AWARD

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2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
都市住民による自然環境をマネージメントするコミュニティのデザイン [森を守り育成しながら楽しみを見出す自然との付き合いの作法を、社会化し継続するためのシステムとコミュニティの形成]
事業主体名
UR都市機構、どんぐり山を守り育てる会
領域/分類
社会領域 - 公共施設・建築
受賞企業
独立行政法人都市再生機構西日本支社 (大阪府)
どんぐり山を守り育てる会 (大阪府)
株式会社URサポート・株式会社現代ランドスケープ (大阪府)
株式会社現代ランドスケープ (大阪府)
受賞番号
08B11020
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

どんぐり山の愛称で40年間親しまれてきた小さな雑木林は、団地再編後も存在し緑の輝きが増しつつある。建替計画が持上った時、長年使われた林床は裸地化し樹々は衰弱していた。事業者・住民・地域が協力し、森を維持・育生していく方法はないだろうか?手探りで模索と構築が始った。(1)コミュニティの立上げ:嘗ての森を取り戻すという夢を共有する人達をコアに「どんぐり山を守り育てる会」を設立(平成16年)。(2)マネージメントの試行:先行組織に学ぶ林床手当・森の恵みを享受する歳時等を体験。(3)持続と波及のシステムづくり:豊中市や小学校等地域との連携強化・支援制度の活用・体制づくり等。

プロデューサー

独立行政法人都市再生機構

ディレクター

独立行政法人都市再生機構+株式会社URサポート

デザイナー

株式会社URサポート+株式会社現代ランドスケープ

活動開始
2007年4月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

大阪府豊中市東豊中

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

○風景を継承するコミュニティ:地域の住民が公共性という見識を持って、風景の保全形成を担うことは本来あるべき姿である。コアメンバーの主体性を保ちながら周辺関係者との連携を構築することでこの役割を担う事を目標とした。○自然と共に暮す作法を展開するコミュニティ:自然を敬い自然から楽しみを分けてもら姿勢は、日本人が内面にもつ未来を築く感性である。森の育成と楽しみを両立するにはこの目標設定が必要である。

デザイナーのコメント

自然とともにある都市コミュニティの形成:育てる会は周辺住民による会員とともに、協力会として、地域組織であるシャレール東豊中自治会、東豊台小学校、東豊中幼稚園、東豊中保育所、ひまわり会(団地内未就園児の会)と協働で活動しており、森を核としたコミュニティを形成している。私には、この街が森を核とした現代の回遊式庭園のように美しくも愉しい自然と人の交流の場に見えるのである。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

過度な利用によって衰退した樹林環境を回復させるには、森の土壌を育成する必要があるため、参加者を制限しなければならなかった。いくつかのプログラムを用意し、これまで森に係ってきたグループや個人に声をかけ、活動に賛同する人達を集めた。例えば、落ち葉のダムをつくる体験会に参加する周辺地域の人々、森での自然観察や昆虫のベッドをつくる体験会に参加する自主保育のお母さんと子供達などだ。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

このようなプログラムを継続することによって、自然環境が豊かになるとともに、森に係る人々の自然と付き合うマナーや能力の向上が期待される。自然も人も高まる好循環は、少しづつ環境を開放し、利用者を多くすることにつながるものと考えている。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

森の育成のために、してはならない事、しなくてはならない事、してもよい事を検討し、行動プログラムを作成した。表土の保全・育成を図るため、周囲に柵を巡らせてどんぐり山の利用を制限、落ち葉や表土の流出防止のため、落ち葉のダム作りや堆肥作りを行う。森の回復状況の記録のため調査エリアを設定し、隣接する東豊台小学校のカリキュラムに組み込むことで、小学生による継続的な森の育成記録を行った。

その問題点に対し、どのように対応したか

団地内に残された雑木林は、40年の過度な利用によって衰退していた。都市化の進展は、自然林の減少と、残された自然環境に大きな圧力をもたらした。「森を元気にしたい」という思いは、我々人間の考え方と行動に変化を与えることとなった。立ち入リを制限しないと森の回復は望めない、できる手当てを状況を見ながら試みる。許される範囲を見極め、森の恵みを人の楽しみに活用する。まさに、都市と自然の文化が必要となった。

審査委員の評価

都市住民がパブリックな意識を持ち、周辺の自然環境を守り、育てている。言葉では簡単なことのようであるが、住民同士の目的意識の共有化はもとより、40年という長期にわたりそれを継続維持することは容易ではない。さらに活動に対してきちんと成果を出し、その蓄積されたシステムを徐々に高めてきたことは多いに評価できる。今後のさらなる継続を期待する。

担当審査委員| 田中 一雄   隈 研吾   黒川 玲   南雲 勝志  

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