GOOD DESIGN AWARD

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2008

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
博物館 [兵庫県立考古博物館]
事業主体名
兵庫県
領域/分類
社会領域 - 公共施設・建築
受賞企業
株式会社乃村工藝社 (東京都)
兵庫県立考古博物館 (兵庫県)
受賞番号
08B11013
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

常設展示は、発掘・発見の喜びと、歴史の謎解きの楽しさに満ちた考古学の魅力を伝える体験展示室「発掘ひろば」と、人、環境、社会、交流の4ゾーンで、歴史の主役である私たちの祖先の知恵や生きる力を体験する「テーマ展示室」である。専門的な知識の提供に偏りがちな歴史展示を、子どもに楽しく理解してもらえるようにするため、利用者の視点から展示計画を検証する展示評価を行った。利用者と展示トピックの接点を探る企画段階評価、試作品で使いやすさや伝達力を検証する制作途中評価である。利用者である子どもの声を直接聞き、展示開発に反映することで、遊びに行くような気軽さでむかしの人に出会う展示が実現した。

プロデューサー

兵庫県立考古博物館 館長 石野博信/事業部長 井守徳男/企画広報課 山下史朗/学芸課 多賀茂治、中村弘

ディレクター

株式会社乃村工藝社 関西事業本部クリエイティブ統括部 辻本弘司、鮫島泰平+ハンズ・オンプランニング 代表 染川香澄

デザイナー

株式会社乃村工藝社 関西事業本部クリエイティブ統括部 赤嶺剛央/商環境事業本部クリエイティブ統括部 川上洋一/関西事業本部プロダクト統括部 井上禎人

デザインディレクター:辻本弘司/染川香澄/鮫島泰平

詳細情報

http://www.hyogo-koukohaku.jp

開館
2007年10月13日
販売地域

日本国内向け

設置場所

兵庫県加古郡播磨町大中500

受賞対象の詳細

応募対象が達成しようとした目標

会話が生まれる展示体験が達成目標である。自分で考えたこと、わかったことが発話を促し、利用者同士の会話が生まれる。会話は楽しさと、より深い経験や思考を導く。このため、展示の中に、身体的、感情的、読解的に入り込んで興味を保ち、自分に引寄せて考えられるようにしている。そして、決まった答えに誘導するのではなく、自分が納得するまで試すことができるハンズ・オン展示で自由な学びへといざなう。

デザイナーのコメント

子ども達にとって見やすく解り易い展示と共に、空間も居心地の良いデザインを目指した。直接的な各展示に対し、間接的に語りかける空間は、アーティスティックな造形やグラフィックによって、参加体験型展示と資料を包み込み、世代を超えて感性に訴えるように計画した。また、壁、間仕切りの向こう側に広がる時代とその空間がイメージできるよう、視線の通る場所を各所に作り、閉塞感の無い心地良い展示室とした。

使用者、社会等への取り組み

どのような使用者・利用者を想定したか

多くの人にとって、考古学や歴史は縁遠く関心が無いのが普通である。ここでは、これまで博物館に足を運ばなかった人を呼び込み、博物館に多様な人がかかわり、新しいことが生まれる場となることを期待している。中でも、未就学児から小学生まで、歴史を学ぶ以前の子供にとっても楽しめる展示を意図し、子供の知識や経験と展示内容や方法との接点づくりに意を注いだ。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか

発掘ひろばでは疑似発掘体験や土器復元、ミニチュアによる物語づくりで考古楽の楽しさを体験。テーマ展示室では、出土人骨から歴史の主役である人に興味を持たせ、次に自然の恵みを利用してきた暮らしを体験。戦いを通してまとまった社会と、そこに生きた人になる体験をする。復元船にのって大陸との交流へ思いを馳せ、特産品の瓦を運ぶ双六で遊ぶ。発掘によって明らかになった地域文化の成り立ちと特色を楽しむことができる。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点

来て楽しい、見て楽しい、活動に参加して楽しい博物館。楽しさの先に必ず、文化財や歴史文化遺産についての関心や知識が生まれ、継承の道が生まれる。展示は博物館活動の縮図であり、楽しめる展示をつくることが課題解決への第一歩である。むかしの人からうけついだ、生きる力が、困難を乗りこえ、明日をつくる力となる。歴史の主役である「人」の生きる力を実感し、尊敬の念を醸成し、自分も歴史の一員であることが感じられる。

その問題点に対し、どのように対応したか

過去の人類の知恵や経験を現代の人々の生活に関連づけ、過去から受け継いだ貴重な歴史文化遺産を、現代の人々に価値あるものとして、未来へ継承していく博物館をめざす。さらに、多様な人材が博物館活動に参加し、人や情報が交流することにより、過去から受け継いだ歴史文化遺産を源にした、豊か地域文化の創出の必要性が高まっている。

審査委員の評価

博物館は、従来見て知識を得るという機能が基本であった。そこには見せてあげるといった施設側の意識もあった。対象作品は来館者がより歴史に興味を示し、理解し、身につけるために体験型の展示を目指している。いわば教育的な展示から、来訪者自身が楽しみながら参加でき、展示物の事象を共有する事で最終的に歴史の理解力も深まることを目指している。押しつけではない、ユーザー側の視点を優先している点が評価できる

担当審査委員| 田中 一雄   隈 研吾   黒川 玲   南雲 勝志  

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