GOOD DESIGN AWARD

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2007

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
RADIREC.(ラジレック) [血管内カテーテル治療を受ける患者が浴びる放射線を測定する帽子一体型線量計(RADIREC. CAP)と、その線量分布を記録するカルテ(RADIREC. CHART)による新しい医療被ばく低減システム]
部門/分類
新領域デザイン部門 - 新領域デザイン
受賞企業
独立行政法人放射線医学総合研究所 (千葉県)
株式会社千代田テクノル (東京都)
受賞番号
07D01014
受賞概要
2007年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

RADIREC. (RADI+REC.)は、血管内カテーテル治療を行う際の放射線障害を最小限に抑えるために、患者が浴びる放射線(Radiation)の量とその分布を測定し記録(Record)するシステムで、頭頸部用の帽子一体型線量計 (RADIREC. CAP)と結果通知のためのカルテ(RADIREC. CHART)から構成されます。RADIREC. CAPは、適度な伸縮素材の装着具に多くの高精度線量計を配置することで、今までは困難であるとされた、曲面の多い頭頸部の精密な線量分布図が作成できるようになりました。この情報はRADIREC. CHARTに記録され、患者の医療被ばく管理に利用します。

プロデューサー

独立行政法人放射線医学総合研究所 ゲノム診断研究グループ 研究員 盛武 敬

ディレクター

株式会社サン・イーグル デザイナー 大角 美都理

デザイナー

株式会社千代田テクノル 大洗研究所 藤崎三郎、小口靖弘、宮本由香+株式会社ゴールドウインテクニカルセンター 開発グループ 水島浩、黒田美奈子+虎の門病院 片岡章勝+曽根建築デザイン事務所 曽根玲子

左上より水島、藤崎、盛武、小口、宮本、片岡、黒田、大角

詳細情報

http://www.nirs.go.jp/news/press/2006/06_29.shtml

開始日
2007年6月1日

受賞対象の詳細

デザイナーのコメント

RADIREC.は、必要十分な機能性とデザイン性を兼ね備えた帽子一体型線量計と、その測定結果を線量分布図として記録するカルテの組み合わせよって、ユーザーである患者・医療従事者・線量測定業者・研究者の要求を満たしつつ、医療被ばくの低減に貢献する新しいシステムです。この開発によって、今まで明かされなかった「被ばく」という負の側面を正面から受け止め、更にはその改善に役立てていただけると信じております。

デザインサイドに提示された要求・要望
1.多忙な医療現場の邪魔にならないよう、医師・看護師・放射線技師・ヘルパー・事務員など、誰にでも簡単に短時間で着脱でき、常に同一部位に線量計素子が位置するような、一体型の装着システムが望ましい。
2.線量計素子と帽子は再利用されるため、汚れや破損に配慮すること。また1セットに60個以上に及ぶ線量計素子の出し入れが必要なため、作業効率に配慮した、視認性に優れたデザインにして欲しい。
3.患者が無用の不安感や抵抗感を持たずに装着できるように、見た目や肌触りにも配慮した線量計デザインとすること。また測定結果を医師の治療に反映しやすいよう、明快な線量分布表示が必要である。
使用者、社会等への取り組み

ユーザーの使いやすさや商品の親切さの向上のためにデザインが特に取り組んだ事項

患者・医療従事者・線量測定業者・研究者らの、異なる多くの要求を一度に満たすには、必要十分な線量計を帽子に一体化して配置し、更には帽子の表裏に別の機能を持たせることで解決する必要がある。

製品の寿命を長くするための工夫、あるいは寿命を全うした商品が廃棄される段階での対応

患者への線量計装着自体が侵襲を与えることにならぬよう、患者本位と感じられるデザインとすること。また本来の目的である医療行為そのものにも支障を来たさぬよう配慮すること。

デザインが技術・販売等に対して行った提案

専門的で、新発想、かつ社会貢献度の高いプロジェクトである。医療従事者と患者の円滑なコミュニケーションのため、更には「被ばく」の社会への周知のために、コンセプトを明確にしたネーミングが特に必要である。

審査委員の評価

放射線被ばくという医療現場の現実的な課題に対するアイデアとしても極めて重要な試み。線量分布図に着目した点も新領域的である。

担当審査委員| 赤池 学   生田 幸士   タナカノリユキ   西山 浩平   原島 博  

評価ポイント( :評価された項目)
1. 良いデザインであるか (グッドデザイン商品、建築・環境等に求められる基本要素)
  • 美しさがある
  • 誠実である
  • 独創的である
  • 機能・性能がよい
  • 使いやすさ・親切さがある
  • 安全への配慮がなされている
  • 使用環境への配慮が行き届いている
  • 生活者のニーズに答えている
  • 価値に見合う価格である
  • 魅力が感じられる

2. 優れたデザインであるか (商品、建築・環境等の特に優れた点を明らかにするポイント)
  • デザインコンセプトが優れている
  • デザインのプロセス、マネージメントが優れている
  • 斬新な造形表現がなされている
  • デザインの総合的な完成度に優れている
  • ユーザーのかかえている問題を高い次元で解決している
  • 「ユニバーサルデザイン」を実践している
  • 新しい作法、マナーを提案している
  • 多機能・高機能をわかりやすく伝えている
  • 使いはじめてからの維持、改良、発展に配慮している
  • 新技術・新素材をたくみに利用している
  • システム化による解決を提案している
  • 高い技能を活用している
  • 新しいものづくりを提案している
  • 新しい売り方、提供の仕方を実現している
  • 地域の産業の発展を導いている
  • 人と人との新しいコミュニケーションを提案している
  • 長く使えるデザインがなされている
  • 「エコロジーデザイン」を実践している
  • 調和のとれた景観を提案している

3. 未来を拓くデザインであるか (デザインが生活・産業・社会の未来に向けて積極的に取り組んでいることを評価するポイント)
  • 時代をリードする表現が発見されている
  • 次世代のグローバルスタンダードを誘発している
  • 日本的アイデンティティの形成を導いている
  • 生活者の創造性を誘発している
  • 次世代のライフスタイルを創造している
  • 新しい技術を誘発している
  • 技術の人間化を導いている
  • 新産業、新ビジネスの創出に貢献している
  • 社会・文化的な価値を誘発している
  • 社会基盤の拡充に貢献している
  • 持続可能な社会の実現に貢献している

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