GOOD DESIGN AWARD

グッドデザイン賞受賞概要

2016年度|事業経緯

2016年度のグッドデザイン賞は、昨年に引き続き永井一史氏を審査委員長、柴田文江氏を審査副委員長にお迎えした体制により実施しました。審査開始にあたり永井委員長からは、「デザインの新しい面を発見しながら審査を進めてほしい」という意志が表明され、「発見と共有」を主軸に幅広い視点から公正な審査に臨むことが提示されました。

グッドデザイン賞の審査理念
人間(HUMANITY)もの・ことづくりへの創発力
本質(HONESTY)現代社会への洞察力
創造(INNOVATION)未来を切り開く構想力
魅力(ESTHETICS)豊かな生活文化への想像力
倫理(ETHICS)社会・環境への思考力

グッドデザイン賞の審査の視点

本年度はこれまでの視点に加え、「時間的視点」が新たに付加されました。

人間的視点

  • 使いやすさ・分かりやすさ・親切さなど、ユーザーに対してしかるべき配慮が行われているか
  • 安全・安心・環境・身体的弱者など、信頼性を確保するための様々な配慮が行われているか
  • ユーザーから共感を得るデザインであるか
  • 魅力を有し、ユーザーの創造性を誘発するデザインであるか

産業的視点

  • 新技術・新素材などを利用または創意工夫によりたくみに課題を解決しているか
  • 的確な技術・方法・品質で合理的に設計・計画されているか
  • 新産業、新ビジネスの創出に貢献しているか

社会的視点

  • 新しい作法、ライフスタイル、コミュニケーションなど、新たな文化の創出に貢献しているか
  • 持続可能な社会の実現に対して貢献しているか
  • 新たな手法、概念、様式など、社会に対して新たな価値を提案しているか

時間的視点

  • 過去の文脈や蓄積を活かし、新たな価値を提案しているか
  • 中・長期的な観点から持続可能性の高い提案が行われているか
  • 時代に即した改善を継続しているか

本年度の事業方針

2016年度グッドデザイン賞は、2015年度の改善点を引き継いだ上で、「発見と共有」を主軸に「時宜に即した適正な審査の実施」や「審査過程で得た知見の共有化」、「広報機能の拡充」を目標として開催しました。改善の要点は以下の通りです。

適正な審査の実施

  • より多角的な視点から議論が行えるよう、本年度は審査の視点を改訂した上で、様々な分野から新たに26名の専門家を審査委員にお迎えし、審査を実施しました。また、よりグローバルな視点から議論が行えるよう、外国人審査委員の人数を増員しました。
  • より精緻な審査が行えるよう、グッドデザイン・ベスト100および金賞等特別賞審査会を中心にグッドデザイン賞の審査プロセスの見直しを行った上で明言化し、審査委員チュートリアルブックに反映させました。
  • 昨年度より実施したフォーカス・イシュー制度について、受賞者方々のご意見を踏まえた上でイシュー数の見直しを実施し、新たに9つのイシューを設定しました。
  • 受賞者方々のご意見を踏まえた上で、特別賞の表記名の見直しを実施しました。
  • 審査の過程でより多くの発見が出来るよう、特別賞審査会の中でフォーカス・イシュー・ディレクターによる「各イシューに関するプレゼンテーション」を実施しました。
  • 「発見と共有」をより強化すべく、通過・不通過に関わらず積極的にコメントを行いました。
  • 「審査の透明化」を目的に、様々な情報媒体に対して審査の様子を公開しました。

受賞プロモーションの強化

  • 様々な切り口から受賞プロモーションを実施出来るよう、これまで実施してきた受賞展「G展」を「GOOD DESIGN EXHIBITION 2016」「みんなで選ぶグッドデザイン大賞展」「私の選んだ一品2016展」「LONG LIFE DESIGN EXHIBITION 2016」の4つの企画展に再構成しました。
  • 受賞者の方々をよりプロモーションすべく、インタビューを実施・掲載する「GOOD DESIGN COMPANIES」「GOOD DESIGN MAKERS」の2つの企画を立ち上げました。
  • 百貨店や専門店などの商業流通と連携し、様々な販売企画を実施しています。

アジアにおけるグッドデザイン賞のプレゼンスの向上
デザイン賞を連携するタイ、インド、シンガポールを始め、昨年度現地審査会を実施した台湾、韓国、香港の他、アセアン諸国を中心とした各国との連携を深め、各地域の産業との関係強化や各種イベントの実施など、グッドデザイン賞のプロモーションに努めました。

そなえるデザインプロジェクトの立ち上げ
グッドデザイン賞を通じて新たな知見を「発見・共有」すべく、「自然災害にそなえるデザイン」をテーマにしたプロジェクトを立ち上げました。「G展」での展示を皮切りに様々な企画を実施する予定です。

2016年度グッドデザイン賞実施スケジュール

グッドデザイン賞の応募受付期間(4月6日 - 6月1日)

一次審査期間(6月8日 - 6月28日)
応募された対象を複数の審査ユニットに分けて一次審査を行いました。

一次審査結果通知(6月29日)

二次審査期間(7月7日 - 9月6日)
東京ビッグサイトでの二次審査会、海外現地審査などを実施しました。

二次審査会(会場:東京ビッグサイト東2・3ホール)(7月26日 - 28日)
一次審査を通過した対象について、現品やパネル等資料を用いた二次審査を実施しました。
審査1・3日目は非公開での審査を行い、2日目は審査を希望する応募者が来場し「対話型審査」を実施しました。また、会期中に未発表審査およびプレゼンテーション審査を実施しました。
タイ・インド・シンガポールとのデザイン賞連携に基づく応募について、担当ユニットが審査を実施しました。
各ユニットから推薦された「グッドデザイン・ベスト100」候補について、審査委員長、審査副委員長、各ユニットリーダー、フォーカス・イシュー・ディレクターで確認しました。

台湾二次審査会(7月30日 – 8月1日)
台湾デザインセンターの協力のもと、台湾から応募された対象について二次審査会を実施しました。
期間中には対話型審査を実施し、グッドデザイン・ベスト100候補を選びました。

韓国二次審査会(8月3・4日)
韓国デザイン振興院の協力のもと、韓国から応募された対象について二次審査会を実施しました。
期間中には対話型審査を実施し、グッドデザイン・ベスト100候補を選びました。

香港二次審査会(8月14・15日)
香港デザインセンターの協力のもと、香港および中国から応募された対象の一部について二次審査会を実施しました。
期間中には対話型審査を実施し、グッドデザイン・ベスト100候補を選びました。

グッドデザイン賞確定会および「グッドデザイン・ベスト100」選考会(8月18日)
審査委員長、審査副委員長、各ユニットリーダーにより、二次審査結果の確定を行いました。
その後、審査委員長、審査副委員長および各ユニットリーダー、フォーカス・イシュー・ディレクターの合議により、各ユニットから推薦された対象からグッドデザイン・ベスト100を決定しました。

グッドデザイン金賞・特別賞審査会(8月19日)
審査委員長、審査副委員長および各ユニットリーダー、フォーカス・イシュー・ディレクターの合議により、グッドデザイン・ベスト100からグッドデザイン大賞候補、グッドデザイン金賞、グッドデザイン特別賞を選出しました。

二次審査結果通知(9月7日)
グッドデザイン賞、グッドデザイン・ベスト100について、エントリーサイトを通じて審査結果を応募者に通知しました。また、金賞等の内定者には個別で内定を通知しました。

受賞発表(9月29日)
2016年度グッドデザイン賞、グッドデザイン・ベスト100、グッドデザイン大賞候補を発表しました。
グッドデザイン・ベスト100

グッドデザイン大賞投票(一般投票)(9月29日-10月23日)

グッドデザイン賞受賞展「G展」(9月29日 - 11月3日)

みんなで選ぶグッドデザイン大賞展(会場:GOOD DESIGN Marunouchi)(9月29日 – 10月23日)
私の選んだ一品2016(会場:東京ミッドタウン・デザインハブ)(9月29日 – 10月23日)
GOOD DESIGN EXHIBITION 2016(会場:東京ミッドタウン、渋谷ヒカリエ)(10月28日 – 11月3日)
LONG LIFE DESIGN EXHIBITION 2016(会場:GOOD DESIGN Marunouchi)(10月28日 – 11月20日)

グッドデザイン特別賞発表(10月28日)

グッドデザイン賞受賞祝賀会・グッドデザイン大賞選出(10月28日)

受賞年鑑「GOOD DESIGN AWARD 2016」発刊(2017年3月)

2016年度ロングライフデザイン賞実施スケジュール

一般からの推薦期間(4月6日-6月16日)
グッドデザイン賞ウェブサイトにて、商品のユーザーおよびデザイナー、企業からの推薦を受け付けました。

審査対象の決定(6月23日)
ロングライフデザイン賞審査委員により、推薦されたデザインの中から、審査対象を決定しました。

事業主体企業からの応募締切(7月8日)
決定した審査対象について、主体企業からのロングライフデザイン賞への応募を締め切りました。

審査情報および応募確認書提出締め切り(7月20日)
応募が決定した審査対象について、応募者による審査情報の登録および応募確認書の提出を行いました。

ロングライフデザイン賞審査会(7月28日)
グッドデザイン賞の二次審査会場にて、ロングライフデザイン賞審査委員により現品やパネル等資料を用いた現品審査を行い、ロングライフデザイン賞を決定しました。

ロングライフデザイン賞受賞発表(10月28日)
2016年度ロングライフデザイン賞を発表します。
グッドデザイン・ロングライフデザイン賞

ロングライフデザイン賞受賞展「LONG LIFE DESIGN EXHIBITION 2016」(会場:GOOD DESIGN Marunouchi)(10月28日 – 11月20日)

ロングライフデザイン賞受賞祝賀会(10月28日)

受賞年鑑の発刊(2017年3月)

審査委員長挨拶(2016年4月6日公開)

いま、私たちの身のまわりのいたるところで、新しいデザインの芽吹きが生まれています。何かをよくしたい、誰かを助けたいといったこころざしを持つ人たちが、デザインという行為を通じて、実際に社会を動かしはじめているのです。そういった新しいデザインの一つひとつが、私たちの暮らしの質を高めながら、社会全体の望ましいありかたを築いていこうとしています。

2016年度に創設60周年を迎えたグッドデザイン賞は、つねに「よいデザインを見出し、伝えていく」ことを使命にしてきました。そしていま、グッドデザイン賞は、社会にとって「よいデザイン」とは何であるかを改めて問うとともに、さまざまな立場の方が「よいデザイン」をともに育てていけるプラットフォームでありたい、と考えています。
そのために、昨年度から制定した「フォーカス・イシュー」をはじめとする、社会とデザインとを結びつける取り組みをさらに強化していきます。「フォーカス・イシュー」はデザインの可能性そのものとも言えます。多様なものごとをデザインとして見立て、その価値を立体的に読み解くことを通じて、デザインを社会に広げ、根付かせていくことをめざします。
審査においては、今日におけるデザインの変化と広がりを的確にキャッチアップし、その意義を受け止められるよう、精度の高い審査の実施に務めてまいります。

グッドデザイン賞は、デザインに込められたこころざしを広く伝え、それに対する社会の支持を広げ、新たな可能性へと導いていくコミュニケーションの活動です。多くの皆さまのご参加によって、デザインの力で社会にさらなる豊かな芽吹きがもたらされることを期待しています。

2016年度グッドデザイン賞
審査委員長 永井 一史
審査副委員長 柴田 文江

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